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> [!NOTE] 目次
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> [!NOTE] リスト掲載用文字列
- [2026年はAI投資が実を結ぶか--専門家が指摘する突破口](https://japan.zdnet.com/article/35241643/)【ZDNET JAPAN】(2025年12月15日)
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> [!NOTE] この記事の要約(箇条書き)
- AI投資は増加しているものの、現在ROIは十分に発現していない。ただし、2026年にはこの状況が変化すると専門家は予測している。
- AIの価値ギャップを埋める鍵は、技術進化よりもビジネスリーダーのAI導入アプローチにあるとされている。
- AIエージェントの導入が業務最適化の鍵だが、DeloitteやGartnerの調査によると、まだ多くの企業が本番環境での展開に課題を抱えている。
- AIエージェントは社内業務だけでなく、エージェント型コマースを通じて消費者の日常的なタスク遂行も向上させる可能性を秘めている。
- AI実装成功のためには、従業員へのAIリテラシー研修が不可欠であり、現在のトレーニングへの投資不足が指摘されている。
- 2026年にはAIエージェントはまだ不完全ではあるが、より厳密な焦点と再現性のある手順により、真の企業変革を推進すると期待されている。
> [!NOTE] 要約おわり
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2022年末の「ChatGPT」登場以降、AIブームは加速している。企業はこの技術への投資を増やし続けているが、投資対効果(ROI)は十分に発現していないのが現状だ。ただし、専門家はこの状況が新年には変わる可能性があると指摘している。
よりスマートで低コスト、マルチモーダル対応、推論能力に優れ、さらに自律的なAIモデルなどの開発が進み、業務の劇的な最適化が期待されている。こうした潜在能力を背景に、ビジネスリーダーは関連費用に多額の資金を投じてきた。スタンフォード大学のデータによると、世界の企業によるAI投資は2024年に2523億ドルに達し、米国の民間AI投資も1091億ドルを記録した。これらの数字は今後も増加すると見られる。
しかし、2025年を振り返ると、AIによる業務最適化の潜在能力は、全体としてまだ十分に実現されていない。特に注目されたのが、マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究だ。この調査では、生成AIへの支出からROIを得られていない企業が95%に上り、数百万ドル規模の価値を引き出せているAI統合パイロットプロジェクトはわずか5%にとどまることが判明した。リターンの基準が狭く定義されていることがこの高い割合の一因ではあるものの、より広範な傾向を示している。
PwCの米国最高AI責任者であるDan Priest氏は「これまでのところ、一部のリーダー企業はAIを膨大な価値、すなわち新たな収益源、新しいビジネスモデル、そして評価額のプレミアムへと転換している一方で、その他ほとんどの企業は『立派ではあるが控えめな』リターンで落ち着いている」と述べた。
Priest氏は、それでも新年にはAIの価値のギャップが埋まり始めると考えていると付け加える。この見解は米ZDNETが取材したほぼ全ての専門家に共通している。
## ROIの変化
Priest氏は、今後のAI利用拡大の主な要因として、最高経営責任者(CEO)をはじめとするビジネスリーダーが、AIによって「ビジネスの経済性を再構築できる」分野を特定し、そこに集中的に取り組むことで、AIプロジェクトの精度を高める必要があると指摘した。
Deloitteのバイスチェアで米国のテクノロジー・メディア・通信(TMT)業界担当リーダーであるChina Widener氏もこの見解に同調し、2026年は「パイロット段階で滞留していた多額のAI投資」が、企業に意味のある変化をもたらす段階へ移行すると述べた。
さらにWidener氏は「2026年には、競争優位性は単にAIを導入することから生まれるのではなく、それをオーケストレーションすること、つまりイノベーションを継続的なROIと新しい形態のビジネス価値へ転換することから生まれるだろう」と語った。
## 進化よりも「活用」
これらの予測において注目すべきは、専門家が強調する変化の核心が技術そのものの進化ではなく、ビジネスリーダーによるAI導入のアプローチにある点だ。では、それはどのように実現されるのか。企業が考慮すべき重要な要素は幾つかあり、その出発点となるのがAIエージェントの導入である。
Widener氏は、AIのエージェント機能を受け入れることで、ビジネスリーダーはチームの運営方法、業務遂行の手法、さらには成長を生み出す仕組みを根本的に再考できると示唆している。
理論上、企業にとってAIエージェントの価値は明快だ。これらのAIアシスタントは、人間が実行できるタスクを休憩などの制約なしに遂行でき、さらに相互に協力して効率的に業務を進めることが可能である。しかし、現実にはその実現には一定の難易度が伴う。
## AIエージェント
2025年は「AIエージェントの年」と喧伝(けんでん)された。しかし、先ごろ発表されたDeloitteの「Tech Trends」レポートによると、この技術は期待と約束にもかかわらず、ブレークスルーには至らなかった。
特に、米国のテックリーダー500人を対象としたDeloitteの「2025 Emerging Technology Trends」調査では、調査対象企業の30%がエージェントの導入を検討しており、38%がソリューションを試験運用中であることが判明した。一方、展開準備が整っているソリューションを持つ企業はわずか14%にとどまり、これらのシステムを本番環境で積極的に使用している企業はさらに少なく、11%に過ぎない。
Gartnerも同様のデータを示しており、コスト増、不明確なビジネス価値、不十分なリスク管理といった要因により、2027年末までにエージェント型AIプロジェクトの40%以上が中止されると予測している。それでも、GartnerのアナリストであるArun Chandrasekaran氏は、2026年を「AIエージェント実用化の年」と呼んでいる。
Chandrasekaran氏は「AIエージェントはパイロットプロジェクトとして一般化しつつあるが、ほとんどの企業は本番環境への移行に苦労している」と指摘する。さらに「エージェントのライフサイクルを管理するための堅牢な制御プレーンの確保、エージェントを保護・レッドチーム評価・検証・監視するためのガバナンスの確立、そしてステートフルなマルチエージェントシステムの構築は、2026年に業界が改善すべき主要な目標となる」と述べた。
Gartnerはまた、AIエージェントが企業にもたらす価値について強気の見方を示している。2024年にはほぼゼロだったが、2028年までに日常的な業務上の意思決定の少なくとも15%がエージェント型AIによって自律的に行われるようになると予測している。
[PAGE 2](https://japan.zdnet.com/article/35241643/p/2/)
## エージェント型コマース
AIエージェントは、社内業務の最適化にとどまらず、人々の日常的なタスク遂行方法を向上させる可能性を秘めている。その中でも、最も注目されているテーマの一つが「コマース向けAI」である。
基本的なユースケースでは、AIエージェントはユーザーが必要な製品を選び、カートに追加する作業を支援する。理想的な状態では、AIエージェントがユーザーに代わって取引を完了できるようになり、特定の価格帯で商品を購入する場合や、旅行予約のような煩雑なタスクを回避する際に役立つ可能性がある。
Mastercardの最高イノベーション責任者であるKen Moore氏によれば、このような高度なユースケースは2026年に現実化する可能性があるという。
Moor氏は「2026年には、AI駆動型の自律性と信頼性の進化という2つの強力な力が収束し、エージェント型コマースは初期採用から本格的な拡大へ移行するだろう」と述べた。さらに「消費者は手動の操作者から戦略的なオーケストレーターへと役割を変え、補充や旅行予約といった日常的な意思決定をAIに委任するようになる」と語った。
## 教育とスキルアップ
エージェントを超えて、企業がAI実装を成功させるためのカギとなるのは、適切な教育である。Forresterは、2026年までに大企業の30%がAI採用を促進し、リスクを軽減するためにAIリテラシー研修を義務化すると予測している。
これは、これまでの傾向からの大きな転換を意味する。Deloitteの調査によると、AI関連支出のうち企業文化の変革やトレーニング、学習に充てられている割合はわずか7%に過ぎない。また、2025年10月にWhartonが実施した調査でも、トレーニングへの投資は前年比で8ポイント減少しており、軟化傾向が示されている。
こうした採用不足は、AI実装の障害となっている。Forresterのデータでは、AI意思決定者の21%が従業員の経験と準備不足を採用の障壁として挙げている。ForresterのシニアアナリストであるKim Herrington氏は、不適切に訓練された従業員はリスクを生む土壌になると警告する。
Herrington氏は「AIはデータに基づいて動作し、従業員は毎日、しばしば意識せずにそのデータを形成している」と指摘する。さらに「低いリテラシーと活用能力は、質の低いインプットや行動につながり、それが連鎖的に誤った意思決定や不適切に訓練されたAIモデル、誤情報へのアクセス拡大を引き起こす可能性がある」と述べた。
同氏は、義務的な研修はAI出力が誤りを犯す可能性や、それを最も有効に活用する方法を従業員に再認識させるのに役立ち、結果としてツール使用への自信を高めることにつながると語った。
## タイムライン
2026年のAI実現に関する多くの予測はAIエージェントに依存しているように見えるが、変化は一夜にして起こるわけでも、シームレスに進むわけでもないため、期待値には慎重な見方が必要だ。
Priest氏は「エージェントはまだ不完全だろう。そして、それで問題ない」と述べる。さらに「2026年の違いは、より多くの企業が実際のベンチマーク、明確なガードレール、再現性のある手順書を持つようになることだ。エージェントの展開先にトップダウンでより厳密に焦点を当てることと相まって、それこそがエージェント型AIを単なる実験から真の企業変革へと変えるものとなるだろう」と締めくくった。
[ 提供:Yana Iskayeva/Getty Images](https://japan.zdnet.com/image/l/storage/35241643/storage/2025/12/15/0fa8e49fb399431cd238e8dc630de75c/gettyimages-1812268367.jpg)
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この記事は海外Ziff Davis発の [記事](https://www.zdnet.com/article/ai-2026-predictions/) を4Xが日本向けに編集したものです。
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