# 情報処理技術者向け国家試験体系 > ## Excerpt > サイバーセキュリティを取り巻く環境及び中小企業に求められるサイバーセキュリティ対策 --- #### 3-2-1. 情報処理技術者向け国家試験体系 情報処理技術者試験の全体像を紹介し、その後、最初に受験すべき3つの試験について、対象者や取得目的、そして活用方法などを紹介します。 現代社会において、安全で効果的なITの活用を進めるためには、IT業界やIT職種に限らず、広範な範囲の人々がITや情報セキュリティに関する知識を持つことが欠かせません。また、デジタルトランスフォーメーション(DX)の進展に伴い、ITやセキュリティに関する専門知識や業務経験を持っていない人々にとっても、企業内外でセキュリティ専門の人材と協力する必要性が増しています。このような協力関係を築くためには、必要な知識を補完する必要があります。そこで、従業員一人ひとりにITや情報セキュリティの知識を身につけてもらうための有効な手段として、情報技術者試験を受験することが挙げられます。情報技術者試験を受験することで、ITリテラシーおよび情報セキュリティに関する基礎知識を習得することができます。組織全体で従業員一人ひとりのセキュリティ意識を高めることは、組織の安全な運営に不可欠です。また、この試験の合格により、組織内のセキュリティ専門人材不足の問題を解消する可能性もあります。まずは情報技術者試験の全体像を紹介します。 ![](https://tcyss1.github.io/images/seminar01/321_siken.jpg) 図16. 情報処理技術者試験の一覧 (出典) IPA「試験区分一覧」を基に作成 ITの国家試験の中で、すべての社会人にとって必要なITパスポート試験(IP)、ITの安全な利活用を目的とした情報セキュリティマネジメント試験(SG)、ITの基本的知識・技能を有する水準となる基本情報技術者試験(FE)について紹介します。<small>[7]</small> ##### ITパスポート試験(IP) ![](https://tcyss1.github.io/images/seminar01/321_ip.jpg) ###### 対象者 ITを利活用するすべての方(ITを使う社会人や学生など) ###### 取得目的 現代の社会人に必要とされる、ITに関する知識、企業活動、経営戦略、マーケティング・財務・法務などの幅広い知識をバランス良く習得し、業務の課題把握力やITを活用した課題解決力を身につけたり、ビジネスパーソンとしてのスキルの向上や仕事を効率化させます。 ###### 活用シーン - 情報セキュリティや情報モラルに関する知識が身につくことで、インターネット、電子メール、社内システムを利用する際に、機密情報の漏えいやウイルス感染など様々なリスクがあることを理解できるようになります。 - 知的財産権などに関する法律の知識や、企業コンプライアンスに関する知識が身につくことで、著作権侵害・商標権侵害などの法令違反や個人情報漏えいなどのリスクが理解できるようになります。 ###### 補足 試験時間:60分 出題数:100問 出題形式:多肢選択式 ##### 情報セキュリティマネジメント試験(SG) ![](https://tcyss1.github.io/images/seminar01/321_sg.jpg) ###### 対象者 - 業務で個人情報を取扱うすべての方 - 業務部門・管理部門で情報管理の担当者 - 外部委託先に対する情報セキュリティ評価・確認を行うすべての方 - 情報セキュリティ管理の知識・スキルを身につけたいすべての方 - ITパスポート試験合格から、さらにステップアップしたいすべての方 ###### 取得目的 情報セキュリティマネジメントの計画・運用・評価・改善を通して組織の情報セキュリティ確保に貢献し、脅威から継続的に組織を守るための基本的なスキルを身につけます。また、より実践的なセキュリティの対策方法への理解を深めます。 ###### 活用シーン - 部門全体の情報セキュリティ意識を高め、情報漏えいのリスクを低減することができるようになります。 - トラブルが発生しても、適切な事後対応により、被害を最小限にとどめることができるようになります。 - 情報セキュリティが確保され、より安全で積極的なITの利活用を推進することができるようになります。 ###### 補足 試験時間:午前 120分 午後 120分 出題数:午前 60問 午後 60問 出題形式:午前 多肢選択式(四肢択一)午後 多肢選択式 ##### 基本情報技術者試験(FE) ![](https://tcyss1.github.io/images/seminar01/321_fe.jpg) ###### 対象者 - デジタル人材 (DX を主導・実行する人材) - ビジネス職の方 - エンジニア職の方 ###### 取得目的 ITパスポートよりさらに詳しく、ITや情報セキュリティの基礎知識を身につけます。また、基礎知識を身につけることで専門家とのコミュニケーションがスムーズになります。 ###### 活用シーン - セキュリティに関する基礎的な知識とスキルを習得することにより、情報システムやネットワークのセキュリティに関する業務やプロジェクトに参加し、セキュリティリスクを最小限に抑えるための役割を果たすことができます。 ###### 補足 試験時間:午前 120分 午後 120分 出題数:午前 60問 午後 60問 出題形式:午前 多肢選択式(四肢択一)午後 多肢選択式 \[7\]:IPA.”試験要綱 Ver.5.1”. [https://www.ipa.go.jp/shiken/syllabus/ps6vr7000000htyh-att/youkou\_ver5\_1.pdf](https://www.ipa.go.jp/shiken/syllabus/ps6vr7000000htyh-att/youkou_ver5_1.pdf) , (2023-07-06).