# 11.(2009年)「トータルな図書館システムの実現」に向けて【館内調整】
平成21年3月18日
情報システム課 中山
将来の「トータルな図書館システムの実現」を目指して、数年先のスコープを見据えて次世代の図書館システムを想定し、そこまでのステップとして、次期の図書館システムを構築していく
## 目次
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## 1. アプローチ
### 1.1. 当館の事業戦略
- ビジョンに沿った事業戦略の策定と、資源の再配分
- 日本の情報資源をすべて収集・保存・蓄積し将来にわたって利用を保証させていくという、NDLの使命を、NDL単独で実現することは不可能。様々なレベルにおいて、関係機関との連携が必要。
- 関係機関と連携して実現に向けた全体イメージと実現に向けた実施体制、スケジュール案を策定する。
### 1.2. 検討の柱
#### (1) 当館インターネットサービスの改善
- 新技術の取り込み
- 共同研究(研究素材・課題の提供、成果の活用)
#### (2) 商用サイトのサービスとの差別化と共存
- Googleを含めて、市場に対して影響力のある商用サービス機関との差別化と共存の方向付け
#### (3) 関係機関と連携したコンテンツ構築
- 電子納本の促進
- デジタル化推進戦略(全体計画・方針)の策定
- 電子出版物流通センター構想の具体化
- 出版者の電子書籍作成支援
- 出版物の当館によるデジタル化
- 出版者の電子書籍データベース立ち上げ支援
- 当館サービスから各出版者サイトへのナビゲーション
- 媒体の種別、所蔵場所によらないトータルな統合検索・閲覧サービスの構築
- MLA連携、日中韓連携の具体的アクション
- レファレンス協同データベース、PORTA、総合目録の統合利用環境の構築
### 1.3. 館全体システム
#### (1) トータルな図書館サービス
- サービスの概念
- 基本サービス
- 付加価値サービス
- 外部連携
- 紙とデジタルをシームレスに利用できるサービス
- 電子図書館課と協力して推進
- 関係機関と連携したサービスの提供
- 公的機関だけでなく、民間企業、商用ポータルも含めて。
- 関係機関と分担による保存
- 各国の国立図書館、IA社、国内でのアーカイブ機関と連携。
#### (2) 情報探索サービス
- 要求要件定義
- 新利用者サービス2009及び書誌サービスの新展開(2009)から、情報探索に係る業務・サービス要件を洗い出し、要件を多角的に分析する。
- 類別
- サービスの種別、利用者層、
- 市場動向(外部のユーザ・組織の要望・状況、商用を含めた外部のサービスの動向(トレンド))を分析する。(ニーズ)
- 調査内容
- インターネットサービスの5年後程度のロードマップ
- 先進的なサービスを提供するサイトの今後の動向
- Amazon、Google、Yahoo、YouTube、Wikipedia、はてな等
- ニーズと技術を総合的に判断して、要件定義書を作成する。
- 作成に当たっては、外部の有識者の参画を求め、外部からの目線での意見を尊重する。
- システム化要件定義
- システムイメージ及びリリース計画案の作成
- 新技術、研究開発成果の適用
- 国の施策としての実施、研究機関と共同で。
- 段階的なサービスの提供
- まず、既存のサービスを順次拡充していく。
- 並行して、拡張性のある新しいシステムとしてOSS、パッケージを利用して構築を進める。
- 実証実験のテストベッドとなることも想定
- 民間のサービスとの連携
- Amazon、Google、Yahoo、YouTube、Wikipedia、はてな等のサービスの活用
- 調査内容(実装技術)
- 現在適用されている技術
- 普及が見込まれる技術
- 先進技術を駆使したパッケージ、OSSの普及見込み(ロードマップ)
- 技術要素
- 情報の可視化技術
- 情報・知識の集合知化技術
- (集合知の永久保存技術)
- 情報の組織化・情報と人の関係づけをする技術
- 膨大な情報から的確な情報を選択する技術
- 利用者属性・利用環境に応じた閲覧提供技術
#### (3) 次期基盤システム
- 従来型の図書館サービスを継承
- 紙資料の業務システム(収集・組織化・提供(検索)、閲覧複写申込機能)としての役割の継続
- 従来型OPACに慣れ親しんだユーザ向けの検索機能
- 追加機能
- 検索結果から、デジタルコンテンツがある場合のナビゲーション
- データプロバイダとして、他システムから、検索及び複写申込みができるようにするためのWebAPIの追加
#### (4) 共通インフラ・標準化
- 世界レベルでの資源の共有を目指すための共通仕様
- 他機関サービスとの連携技術
- クラウドコンピューティングの世界でのWebサービスAPI
- 通信プロトコル
- 書誌(メタデータを含む)記述要素、記述規則
- 管理用、検索用
- デジタルコンテンツ仕様
- 館内システムでの資源の共有
- ハードウェア、ネットワーク資源の共有
- 分散拠点でのディザスタリカバリ対策
## 2. 当面のアクション
### 2.1. IT戦略本部「3カ年緊急プラン」、21年度補正予算等も踏まえて
- 21年度補正予算候補
- 候補の前提
- 22年度以降に実施するものの中で、前倒しで実施できるものがないか?
- 21年度に実施し、繰り越さないもの。後年度負担増にならないもの
- 留意点
- 21年度執行計画にあるものを単純に増額することはしない。
### 2.2. 全体
- 電企室検討
- 新技術の取り込み
- 共同研究(研究素材・課題の提供、成果の活用)
- 出版物の版下データの蓄積・保存の仕組み作り
- その他
### 2.3. 全館システム
#### (1) 資料デジタル化
- 媒体変換計画の実施計画の前倒し
- 博士論文のデジタル化 : ~100億円
- 貴重書のデジタル化 : ~35億円
- 当館所蔵図書のデジタル化 : ~300億円
- 当館所蔵雑誌・新聞 : ~70億円
#### (2) 公共図書館所蔵資料等のデジタル化
- 公共図書館所蔵資料のデジタル化支援
- 公共図書館デジタルアーカイブ及び提供システム構築支援
- DAシステムを公共図書館用デジタルアーカイブシステムとしてOSSパッケージ化
- ASPサービスも考慮
#### (3) デジタルデポジット
- コンテンツ種別に特化した利便性の高い閲覧システム
- 歴史的音源再生システム(試聴機能付)(サービスプロバイダシステムの購入)
- 高精細画像閲覧システム
#### (4) Webアーカイブ
- 過去、IPAが支援して作ったウェブページの収集組織化
#### (5) 保存システム
- 集合知の永久保存
- 次世代保存メディアの利用の実証実験
### 2.4. 共通インフラ
- 新規技術導入・外部システム連携強化に向けた、技術アドバイザー会議体の設置
### 2.5. 情報探索サービス
#### (1) 調査及びプロトタイプ構築
- OSS、ベンチャー企業パッケージのトライアルユース
- 21FYにα版構築、22FYにβ版、正式版、以降エンハンス
#### (2) 自動翻訳Webサービス
- 検索語、検索結果等を翻訳
#### (3) 高度な検索機能及び付加価値サービス
- Google等のサービスと連携すると、より便利になるサービス
- 電子出版社サイトの統合検索
#### (4) 検索GUIのプロトタイピング(実証実験としてβ版を開発し公開実験) : 数千万~
- 情報の選択範囲の拡大
- 膨大な情報から的確な情報を選択する機能
- 多角的な絞り込み検索機能
- レコメンデーション機能
- 情報の絞り込み
- 知識レベル、専門領域、趣味嗜好に応じた検索機能
- 利用機器に応じた検索機能
- 利用場所に応じた閲覧環境
#### (5) 組織化、API提供(実証実験としてβ版を開発し公開実験) : 数千万~
- 情報の可視化
- 情報を全体で集合知化
- 情報の組織化、情報と人の集合知化
### 2.6. 次期基盤
- 自動書誌作成支援ツール
- 前例、目録規則による自動書誌作成
- 自動書誌作成内容のチェック機能
- 各種書誌・メタデータ相互変換Webサービス
- 各データ変換プログラムの作成と、汎用Webサービス化 : 数千万
- 現行システムからのデータ移行プログラム(データコンバータ) : 数千万
- 最適化計画検証等作業: 数千万円 (21年度執行計画記載案件)
- 平成20年度に策定した次期基盤システムの将来体系について、業務・サービスに関する実現可能性検証およびその結果に基づく業務等の検討を行う。
### 2.7. 現行システム
- 22FY以降の費用削減につながるもの
- 22FY以降の調達準備
- ドキュメント整備 : 数千万
- 調達支援、プロジェクト管理支援の調達 : 数千万
- 来館者管理システム
- 来館者システムとの連携機能
- ILSパッケージのAPIの確定が先
- メールシステム設定改修 : 百万程度?
- 霞が関WAN及び総合行政_ネットワーク_(LGWAN)とのメール経路を柔軟に設定できるようにするもの
- 3. 論点
### 3.1. 全体イメージ
#### (1) 次世代図書館システムのイメージ
- 「Project Next-L」の挑戦は参考になるのではないか?
- 世の中の進歩は、図書館よりも確実に早い
- 今の利用者は、新しいサービスに驚かない
- 検索エンジンとは違うインタフェースがかえって驚かれる。
- たらい回しは嫌われる。(ナビゲーションもその一つ)
- ALEPHは、従来型の図書館業務システムのパッケージ→新しいサービスの提供のための機能を期待してはいけない。あくまで、コストダウンのために利用する。
- 新サービスは、「情報探索サービス」の世界でトータルなサービスとして。
- (25) 次世代図書館システムの全体イメージ(あり方、具体的内容)を検討する組織はPMO?
#### (2) 情報探索サービスのサービス及び実現形を検討する組織体は「情報探索サービスPJMO」?事務局は、サービス部門?それとも企画課、情報システム課?
- サービスの要求要件定義はサービス部門、システム化要件、システム開発・システム運用は、情報システム課、電子図書館課?
- (27) 3月末までにシステム導入計画を作れるか?
- 世の中の動向とNDLサービスの提供のスケジュール感は?
- 3.2. 紙とデジタルの業務を統合する時期は?
- DAと次期基盤は、ある意味、バックオフィスの業務系システムであるが、紙とデジタルの業務の統合は、いつを目指すか?
- 業務の統合時期には、システム的な整合性も確保しておくべきと考えるが、24年1月にリリースする次期基盤システムは、28年頃まで使われることになる。早期の統合は困難になる。
- DSpaceのようなソフトでは、基盤は作れないのか?
- 3.3. 情報探索サービスの部分は、市販のパッケージでいいのか?
- この部分は、NDLとして図書館界にリーダシップを発揮すべき部分と考える
- OSSに機能を付加して、公共図書館向けに提供したいが、それは可能か?
- 研究開発成果がたくさんあり、それらの成果が順次容易に取り込めるような拡張性が必要だが、「Project Next-L」のようなOSS等は利用できないのか?
- **FRBR的な概念の実現方法は?組織化は無理。検索機能でどこまでできるか?**
- **目録管理とPORTAと総合目録の合体を早く考えられないか?→紙とデジタルの総合目録を早期に実現(FRBR図の実現形部分)**
- 3.4. 目録サービスの範囲の拡大は?
- 目録サービスとして、紙だけでなく、デジタルも含めたものにするのはいつから?
- 全国書誌の範囲の拡大等
- メタデータ付与の所管は、電図課?収集書誌部?
- 目録検索機能及び外部API等は、レファ協、PORTA、総目のAPI機能と合体して考えたほうがいいのではないか。
- 3.5. 「情報システムユーザスキル標準」で示されたようなスキルを具備する人材の確保方法
- 体系的にスキルを習得できる場の用意。(研修、OJT)→単に情シスを経験するだけではスキルは身に付かない。身につけられるように情シスが変わらなければならない。
- 組織体制の見直し
- 今後の業務量の試算
- 仕様調整、見積もり精査の実施姿勢
- 開発、検収プロセスの見直し
- 3.6. 「次期基盤システムの開発方針」の見直しの前提
- 何故この方針が出されたのか?
- 今までの検討が、館全体のシステムとの整合に明確でなかった。
- 今までの検討では、膨大な費用がかかりそうだった。
- 今回の全体イメージ及びスケジュールは24年1月に基盤システムが、パッケージを導入した次期基盤としてリリースすることを前提としたもの。
- 28年度くらいまでこの形で運用することになるが、それでいいか?
- どこまで仕切り直しができるか?
- 世の中がどんどん変わり、利用者ニーズはどんどん高度化する。次期基盤は24年1月でいいのか
- 4. 総合目録の実現方式の方向性を踏まえて
### 4.1. 全体イメージの再確認
- 実現方式の概要
- ILSパッケージとは別に、統合検索用の簡略書誌のDBとインデックスを持つ
- NDL所蔵情報はハーベストもしくは横断検索
- 参加館所蔵情報は、ハーベストと横断検索の両方を用意
- 簡略書誌として、DC-NDLの項目とかなり似たものになると思われる
### 4.2. 今後の検討
- バックオフィスとしてのPORTA、レファ協の統合DB、ハーベスト機能、横断検索機能の統合の可能性
- フロントエンドとしてのPORTAと総合目録を含む次世代OPACの統合の可能性⇒情報探索サービスの中で検討
### 4.3. パッケージの候補
- PRIMOと同等のパッケージはOSSを含めて数多くある。
- 主要な要件は?
- 拡張性
- 検索関連の技術開発、研究開発は活発。それらの成果を容易に実装できること
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