# 8.(2007年)デジタル情報も含めた統合検索サービスの提供を目指して(レジメ) 総合目録ネットワーク参加館フォーラム 2008年2月21日 国立国会図書館 中山正樹 私たちの日々の生活の中では、多くのデジタル情報が生まれ、ネットワーク上で流通している。しかし、それらは本などの印刷物と違って何の対策も講じなければ後世に残ることもなく、年月を経た後に利用できるとも限らない。このような状況において、当館は現実の状況への対応と、未来の利用者への対応に迫られている。 当館は、日本における唯一の国立図書館であり、「国民の知的活動の成果を、印刷物からデジタル情報にいたるまで広く収集し、国民共有の情報資源を構築する」こと、そして「広く国民に対し図書館サービスを提供し、現在及び将来にわたり、情報資源へのアクセスを保障する」ことがその役割としてあると認識している。当館が納本制度の下で国内の刊行物を網羅的に収集していることから国民に期待されていることは、印刷物=「物」に限らず「情報」を、そしてコレクションの完全性を目指し、時代を超えてこれを保存することではないだろうか。 昨今の「情報」は、誰でもインターネットで容易に提供できるようになってきており、その量は飛躍的に増大している。多くの電子書籍、電子雑誌が発行されている。「物」として刊行するのをやめた、いわゆる「ボーンデジタル」ものも多数ある。このように、情報は、冊子体、冊子体からデジタル化したコンテンツ、ボーンデジタルと様々な形態があり、さらに、デジタルコンテンツといっても、一つの情報源から利用形態に合わせて多くの形態が生成されている。 当館は、冊子体のみならず、デジタルコンテンツも収集・保存して提供しようとしているが、デジタルコンテンツの流通が飛躍的に増大している現在、当館のみでこれらを行っていくことは困難である。このことから、当館が収集し保存するデジタル情報だけでなく、様々な機関が提供しているデジタルコンテンツも併せて閲覧可能にすることも当館の役割だと考えている。 近年、情報探索=「検索エンジンを利用したインターネット検索」という行動パターンが定着してきている。しかし、検索エンジンでは、いわゆる深層ウェブと言われるデータベースの中にあるコンテンツを検索することができず、コンテンツがどこにあるのか見当を付けて、個別のデータベースを検索しなければならない。 ここで求められるのは、情報の所在場所や、媒体、形態によらず、ワンストップで検索し、一次情報を入手できるサービスである。そこで、現在、当館では、1つの検索窓にキーワードを入力するだけで、各種データベース内の該当コンテンツの一覧を表示し、かつ、その一次情報へナビゲートするサービスの構築を進めている。 そのためには、情報を保有している機関がデジタルコンテンツを提供する際には、デジタルコンテンツの書誌であるメタデータの記述要素、記述規則を共通化すると共に、そのメタデータの授受のために標準仕様に準拠した通信規約の実装が求められる。 今後は、Web2.0及びその次の世代でのユーザニーズを踏まえて、単に統合検索するだけでなく、さらに利用者の情報探索行動、個別ニーズに合わせて、当館が保有しているか否かに関係なく、求める情報への迅速で的確なアクセスまたは案内を実現することを目指す。