# **国立国会図書館デジタルコレクションの革新性とその社会的・学術的影響に関する調査**
2026年1月14日 生成AIにより原案作成
中山 校正
## **1\. 序論:知のインフラストラクチャーの変容**
国立国会図書館(National Diet Library, 略称:NDL)が提供する「国立国会図書館デジタルコレクション」(以下、NDLデジコレ)は、近年、単なる「図書館資料のデジタル画像閲覧システム」という枠組みを超え、日本の知識基盤(Knowledge Infrastructure)を根本から変革する巨大なプラットフォームへと進化した。かつて図書館という物理的空間に縛られていた知へのアクセスは、デジタル技術と法制度の刷新により劇的に解放され、その利便性と網羅性は多くの利用者から「凄い」「神」「時間泥棒」といった最大級の賛辞をもって受け入れられている。
本報告書は、NDLデジコレがなぜこれほどまでに高く評価されているのか、その要因を収集された文献、記事、技術レポートに基づき多角的に分析するものである。特に、ユーザーが感じる「凄さ」の定性的な分析、それを支える世界最高水準のAI OCR技術、そしてこれらを可能にした法的枠組みの変遷について、詳細かつ網羅的に論じる。また、要請に基づき、具体的な言及記事や文献を列挙し、その内容を深掘りする。
### **1.1 デジタル化の進展と現況**
NDLは長年にわたり所蔵資料のデジタル化を推進してきたが、その規模は加速度的に増大している。2025年1月7日の発表によれば、NDLデジコレにおいて全文検索が可能なデジタル化資料は300万件を突破した1。これは、画像データとしての閲覧だけでなく、テキストデータとして検索可能な資料が300万点存在することを意味し、1987年までに出版された図書がその対象に含まれている1。この「全文検索」の実装こそが、後述する「凄さ」の根源的要因の一つである。
### **1.2 報告書の構成**
本報告書は以下の構成をとる。
* **第2章**では、NDLデジコレがいかにして「時間泥棒」や「神」と呼ばれるに至ったか、その社会的受容と具体的な活用事例(家系調査や趣味の探求)を分析する。
* **第3章**では、本調査で特定された主要な言及記事・文献を詳細にレビューし、それぞれの視点から語られる「凄さ」の内容を提示する。
* **第4章**では、その「凄さ」を技術的側面から支えるNDL LabのAI OCR技術について、アルゴリズムや精度の観点から深掘りする。
* **第5章**では、サービス提供の法的基盤となった著作権法改正の経緯と影響を解説する。
* **第6章**では、学術研究(Digital Humanities)における変革の実態を論じ、最後に今後の展望と課題をまとめる。
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## **2\. 社会的現象としての「凄さ」:ユーザー体験の質的転換**
NDLデジコレに対する評価は、研究者のみならず、一般市民、趣味人、実務家など幅広い層から寄せられている。インターネット上の言説や記事を分析すると、そこには共通して「探索の没入感」と「予期せぬ発見(セレンディピティ)」に対する驚きが存在する。
### **2.1 「時間泥棒」としてのデジタルアーカイブ**
NDLデジコレを形容する言葉として頻出するのが「時間泥棒(Time Thief)」や「沼」という表現である。これは、膨大な資料の海に一度飛び込むと、興味深い資料が次々と見つかり、時間を忘れて読み耽ってしまう体験を指す。
#### **2.1.1 児童文学講座における言及**
この「時間泥棒」という表現が公的な講義録の中で象徴的に扱われている事例がある。国立国会図書館国際子ども図書館が主催した「児童文学連続講座」の講義録において、NDLデジコレが紹介された際、ミヒャエル・エンデの著名な児童文学作品『モモ』に登場する「時間どろぼう」の概念と絡めて言及されている2。
本来、調べ物や研究のためにアクセスしたはずが、全文検索によってヒットした当時の広告、挿絵、あるいは関連する別の書籍へと興味が連鎖し、あたかも時間を盗まれたかのように没頭してしまう。この現象は、検索精度の向上とコンテンツの多様性がもたらした「知的エンターテインメント」としての側面を浮き彫りにしている。
### **2.2 家系図作成と「歴史の民主化」**
NDLデジコレの「凄さ」を最も実利的な形で享受している分野の一つが、家系図作成やルーツ探求である。行政書士などの専門家や個人研究家にとって、NDLデジコレは「革命」をもたらした。
#### **2.2.1 戸籍情報の限界とデジコレの突破力**
伝統的な家系調査は、戸籍(Koseki)の取得から始まる。しかし、戸籍から判明するのは「氏名」「生没年月日」「本籍地」「続柄」といった無機質なデータに過ぎない。先祖がどのような人物で、どのような仕事をし、地域でどう評価されていたかといった「人格的情報」は、戸籍からは読み取れない。
これに対し、行政書士の丸山学氏によるレポート3は、NDLデジコレの活用がその限界を突破したと報告している。
| 調査手法 | 取得可能な情報 | 限界 |
| :---- | :---- | :---- |
| **従来の戸籍調査** | 氏名、日付、親族関係の線 | 人柄、職業の詳細、事績は不明 |
| **NDLデジコレ活用** | 職業、社会的地位、人柄、当時の評判 | 全文検索でヒットする必要がある |
#### **2.2.2 具体的な発見事例:無名の個人への光**
丸山氏の実践例では、自身の先祖である「松市一郎(仮名)」について、長野市という居住地情報と組み合わせて全文検索を行ったところ、『長野市市政功労者史』のような地域資料がヒットした。そこには以下の事実が記されていた。
* **役職**: 権堂町の義勇消防係長を務めていた。
* **期間**: 10年間にわたりその職にあった。
* **人物評**: 「誠実勤勉(Seijitsu Kinmen)」な人物であった。
このように、かつては歴史の闇に埋もれていた「無名の一般市民」の記録が、デジタル化と全文検索によって瞬時に呼び出されるようになった。これは、歴史記述の対象が一部の英雄や政治家から、一般庶民へと拡張されたことを意味し、「歴史の民主化」とも呼ぶべき現象である。他にも、移民名簿からブラジルへ渡った本家を発見した事例や、祖父が撮影した写真が雑誌に入選していた事実を発見した事例など、個人のアイデンティティに関わる「凄い」発見が相次いでいる3。
### **2.3 「神」サービスと称されるアクセシビリティ**
NDLデジコレ、特に2022年に開始された「個人向けデジタル化資料送信サービス(個人送信)」は、利用者から「神」と形容されることが多い4。
#### **2.3.1 物理的制約からの解放**
かつて、絶版資料を閲覧するには、東京(永田町)または京都(関西館)の国立国会図書館に物理的に足を運ぶか、承認を受けた最寄りの図書館まで出向く「図書館送信」を利用する必要があった。しかし、個人送信サービスの開始により、登録さえ行えば、自宅のPCやスマートフォンから約150万点以上(開始当時)の資料に即座にアクセスできるようになった。
この利便性は、地方在住の研究者、育児や介護、身体的理由で移動が困難な人々にとって、まさに「福音(神の恵み)」であった。ブログ記事等では、アレキシス・カレルの『人間:この未知なるもの』のようなかつての名著や、竹中労の『タレント帝国』といった話題作が、居ながらにして閲覧できることへの感動が綴られている4。
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## **3\. 文献・記事レビュー:「凄さ」を語る主要資料の概要**
本調査の要件に基づき、NDLデジコレの評価や活用について言及している主要な記事・文献を列挙し、その内容概要を提示する。
### **3.1 一般ユーザー・実務家による評価・活用記事**
#### **【文献ID:3】 プレジデントオンライン記事**
* **タイトル**: 「先祖調査・家系図作成を行っている行政書士の丸山学さんは…」
* **著者/発信者**: 丸山学(行政書士)
* 記事概要:
家系図作成のプロフェッショナルが、NDLデジコレの全文検索機能を「最強のツール」として紹介する記事。従来の戸籍調査では得られなかった先祖の「生きた証」を発掘する手法を公開している。
* **言及内容**:
* 2022年12月のシステムリニューアルにより、一般市民(Commoners)の名前も検索でヒットしやすくなった。
* 「市町村名 + フルネーム」での検索テクニックを推奨。
* 明治・大正期の『〇〇県人名録』『〇〇記念誌』などが宝庫である。
* 具体的な成果として、消防団長としての記録や、人物評(誠実勤勉など)が見つかる事例を提示。
* 「凄さ」の深掘り:
単なるデータ検索ではなく、個人のルーツという感情的な価値(Emotional Value)に直結する情報を、誰でも無料で引き出せる点の革新性を強調している。
#### **【文献ID:2】 児童文学連続講座講義録(令和元年度)**
* **タイトル**: 「子どもの本を探すには―国立国会図書館が提供するデータベース紹介」
* **発信者**: 福田ゆか(国立国会図書館職員)
* 資料概要:
児童文学の研究者や図書館員に向けた講義録。NDLが提供する各種データベース(リサーチ・ナビ、国際子ども図書館など)の活用法を解説する中で、デジタルコレクションに言及。
* **言及内容**:
* NDLデジコレを、ミヒャエル・エンデ『モモ』の「時間どろぼう」になぞらえて紹介。
* 検索を始めると次々と興味深い資料が現れ、時間を忘れてしまう「沼」のような性質を持つことを、肯定的な文脈で警告・紹介している。
* 「凄さ」の深掘り:
情報の網羅性が高まった結果、検索行為自体が目的化するほどの没入感(Immersiveness)を生み出していることを示唆している。
#### **【文献ID:4】 GlycostationX Blog記事**
* **タイトル**: 「国立国会図書館デジタルコレクションで読める」
* 記事概要:
科学者・研究者の視点から、特定の専門書や歴史的名著がデジコレで閲覧可能であることを紹介するブログ。
* **言及内容**:
* ノーベル賞受賞者アレキシス・カレルの著書や、放射能測定に関する科学史上の重要資料がデジタルで読めることへの驚き。
* 「神のように祭っていた」という比喩を用い、かつて入手困難だった知の源泉へのアクセスが可能になったことを称賛。
* 「凄さ」の深掘り:
科学史や思想史における一次資料へのアクセス障壁が消滅したことによる、研究環境の劇的な改善を評価。
#### **【文献ID:5】 note記事 (booksmatsuda)**
* **タイトル**: (タイトル不明、本文抜粋より)
* **著者**: booksmatsuda
* 記事概要:
かつて図書館の閲覧室で紙の資料を探し回った経験を持つ世代の視点から、現在のデジタル環境を比較・評価する記事。
* **言及内容**:
* 「国会図書館デジタルコレクションは神」と明言。
* 「楠神」などの特定キーワードや、かつて話題になったサブカルチャー書籍(竹中労など)が検索できる喜び。
* 「凄さ」の深掘り:
アナログ時代の「労力」とデジタル時代の「即時性」を対比し、そのギャップに「凄さ」を見出している。
### **3.2 技術的革新性(OCR等)に関する技術レポート**
#### **【文献ID:7】 NDL Lab「古典籍資料のOCRテキスト化実験」**
* **発信者**: 国立国会図書館(NDL Lab)
* 資料概要:
江戸期以前の古典籍(くずし字)をテキスト化するために開発されたAI OCR(NDLkotenOCR)の技術仕様と成果をまとめたレポート。
* **言及内容**:
* **課題**: 従来のOCRは現代活字にしか対応しておらず、くずし字や複雑なレイアウト(段組み、割り注)の認識は不可能とされていた。
* **解決策**: 3つのAIモデル(レイアウト認識、文字認識、読字順序制御)を結合したシステムを開発。
* **成果**: F値(正解率の指標)で0.92という驚異的な精度を達成。80,000点以上の古典籍のテキスト化を実現。
* 「凄さ」の深掘り:
技術的に「不可能」と思われていた領域を、自館開発(および民間協力)のAIで突破し、それをオープンソースとして公開した「公共機関としてのイノベーション能力」を証明している。
#### **【文献ID:18】 Morpho AI Solutions プレスリリース**
* **発信者**: Morpho AI Solutions
* 資料概要:
NDLのOCR開発プロジェクトを受託・協力したAI企業の発表資料。
* **言及内容**:
* NDL向けに開発したOCRエンジン(NDLOCR)が、商用製品(FROG AI-OCR)にも応用されている。
* 視覚障害者支援のためのテキスト化にも寄与。
* 日本の歴史資料のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する基盤技術としての位置付け。
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## **4\. 技術的特異点:AI OCRがもたらした「読める」革命**
NDLデジコレが「画像アーカイブ」から「知識ベース」へと進化した最大の要因は、世界最高水準のOCR(光学文字認識)技術の実装にある。特に、日本の歴史資料特有の「難読性」を克服した技術的ブレイクスルーは、世界的にも特筆すべき成果である。
### **4.1 難読資料への挑戦:NDL古典籍OCR (NDLkotenOCR)**
日本の明治期以前の資料や戦前の出版物は、現代のOCR技術では歯が立たない課題を抱えていた。
1. **文字の複雑性**: 「くずし字(Kuzushiji)」や「変体仮名」、旧字旧かなが多用されている。
2. **レイアウトの自由度**: 縦書きと横書きの混在、多段組み、本文に割り込む注釈(割り注)、挿絵の中の文字など、構造が極めて複雑である。
NDLは「NDL Lab」という実験プラットフォームを通じ、これらの課題を解決するためのAI開発を行った6。
### **4.2 3段階のAIモデル構造**
NDLが開発し、Githubで公開しているOCRプログラム(NDLOCR)は、単一のモデルではなく、役割の異なる3つのAIモデルをパイプライン処理することで高精度を実現している7。
| モデル名称 | 技術的背景 | 機能と役割 |
| :---- | :---- | :---- |
| **1\. レイアウト認識モデル** (Layout Recognition) | Cascade Mask R-CNN | 画像全体から「文字が書かれている領域」を検出する。本文、見出し、割り注、キャプションなどを区別して切り出す物体検出技術。 |
| **2\. 文字認識モデル** (Text Recognition) | TrOCR (Transformer) Encoder-Decoder | 切り出された行画像の画像的特徴から文字を予測する。前後関係(文脈)を考慮できるTransformer構造を採用し、くずし字の形状ゆらぎに対応。 |
| **3\. 読字順序制御モデル** (Reading Order Adjustment) | LightGBM / Rules | 検出されたテキストブロックを、人間が読むべき正しい順序に並べ替える。縦書きの段組みや、複雑な誌面構成を論理的に再構築する。 |
### **4.3 成果とインパクト:F値 0.92の意味**
技術レポートによれば、NDL古典籍OCR Ver.2は、文字認識の性能評価指標であるF値(適合率と再現率の調和平均)において、約0.92(92%)という数値を記録している7。
また、外部の研究(Digital Studies)による比較実験では、Googleの最新AIモデル(Gemini Pro 2.5/Flash 2.5)と比較しても、漢文資料(Kanbun)の認識においてNDL OCRが圧倒的に優れた結果を出したことが報告されている8。これは、汎用的な巨大言語モデルよりも、特化型データセット(CODHのくずし字データセットや「みんなで翻刻」のデータ)で学習させた特化型AIの方が、特定のドメイン(日本古典)では強力であることを示唆している。
### **4.4 次世代デジタルライブラリーの実験**
これらの技術は、実験サービス「次世代デジタルライブラリー」でいち早く体験可能となっている。
* **テキストモード**: 画像ではなく、OCR処理されたテキストデータとして古典籍を表示する機能。これにより、ウェブページを閲覧する感覚で古典を読むことが可能となった9。
* **API公開**: テキストデータをAPI経由で取得可能にすることで、外部の研究者や開発者が新たなアプリケーションを開発する土壌を整えている9。
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## **5\. 法的基盤の刷新:2021年著作権法改正**
NDLデジコレの「凄さ」を支えるもう一つの柱は、技術を活用するための「法的許可」である。2021年の著作権法改正は、図書館のデジタル・トランスフォーメーションを決定づける転換点となった。
### **5.1 改正前の課題とコロナ禍の圧力**
改正前、国立国会図書館がデジタル化した資料を閲覧するには、原則として館内利用か、特定の提携図書館(図書館送信)に行く必要があった。著作権法による「公衆送信権」の制約があったためである。
しかし、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、図書館が休館を余儀なくされる中、研究・教育活動の停滞を防ぐため、自宅からアクセス可能な仕組みへの要望が爆発的に高まった11。
### **5.2 改正の核心:個人送信の解禁**
2021年5月に成立し、2022年5月から施行された改正著作権法(令和3年法律第52号)により、以下のサービスが可能となった。
#### **5.2.1 「絶版等資料」の個人送信**
NDLは、市場で入手困難な「絶版等資料」について、利用者の個人の端末(PC、スマホ)に直接送信することが認められた。
* **対象**: 絶版、またはそれに準ずる理由で一般書店等で入手できない資料。
* **条件**: 事前の利用者登録(本人確認)が必要。
* **補償金**: 権利者の利益を保護するため、国(NDL設置者)が指定管理団体(SARTRAS/SARLIB等)に補償金を支払う13。
この改正により、約150万点(当時)の資料が一気に「個人の書斎」へと開放された。これは世界的に見ても、著作権保護と公共アクセスのバランスをとった先進的な事例である。
### **5.3 課題:海外アクセスの壁**
一方で、この「凄さ」を享受できるのは主に日本国内居住者に限られているという課題も指摘されている。個人送信サービスの登録には、原則として日本国内の住所確認が必要となる場合が多く、海外の研究者(日本研究者)からは「ゲームオーバー」と嘆く声も上がっている15。海外図書館向けの送信サービスもあるが、登録館数は限定的であり、グローバルな知の共有という点ではまだ道半ばである。
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## **6\. 学術研究へのインパクト:Digital Humanitiesの興隆**
NDLデジコレの整備は、人文学の研究手法そのものを変えつつある。これを「デジタル・ヒューマニティーズ(Digital Humanities)」の文脈で捉えることができる。
### **6.1 「読む」から「測る」へ:Ngram Viewer**
NDLデジコレのテキストデータ化は、書籍を「一冊ずつ読む」対象から、「ビッグデータとして解析する」対象へと変化させた。その象徴的ツールが「NDL Ngram Viewer」である。
これは、デジタル化された数百万冊の資料の中から、特定の単語の出現頻度を時系列でグラフ化するツールである。
#### **6.1.1 活用事例:概念史研究**
青山透子の研究16では、「責任」という言葉や、「推し」という概念が、歴史的にどのように使用され、その意味を変容させてきたかが分析されている。
例えば、「無限責任」という言葉が明治期の会社制度導入とともに現れ、それが国民国家形成の中で「臣民の責任」へと変質していく過程など、従来の質的読解だけでは捉えきれなかった社会通念の変化を、定量的なデータとして可視化することが可能となった。
### **6.2 研究プロセスの効率化と高度化**
* **一次資料への回帰**: 二次文献(解説書)に頼らず、容易に原典(Primary Sources)にあたることができるため、引用の正確性や解釈の深度が増している4。
* **学際的研究の促進**: 仏教学の研究者・永崎研宣氏のインタビュー17にあるように、NDLのデータ標準化(Unicode対応等)は、分野を超えたデータ連携を可能にし、人文学全体のインフラを底上げしている。
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## **7\. 結論と展望**
本調査により、国立国会図書館デジタルコレクションが「凄い」と評される理由は、以下の3つの要素が奇跡的に噛み合った結果であることが明らかになった。
1. **圧倒的な「量」と「質」**: 300万点超の全文検索対象資料と、それを支える世界最高水準のAI OCR技術(F値0.92)。
2. **法的な「解禁」**: 著作権法改正による個人送信サービスの実現と、それによる物理的アクセスの撤廃。
3. **個人の「発見」**: 家系調査から科学史、サブカルチャーまで、あらゆる個人の知的好奇心を満たすセレンディピティの提供。
NDLデジコレは、単なるアーカイブではなく、AI時代の新たな「知の鉱脈」となった。今後の展望としては、海外からのアクセス改善、AI学習データとしてのさらなる活用、そして画像検索などのマルチモーダルな検索機能の拡充が期待される。
「時間泥棒」という愛称は、このシステムが提供する知的体験の豊かさに対する、ユーザーからの最大の賛辞であると言えよう。
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**免責事項**: 本報告書は、提供された検索スニペットに基づき作成されました。言及されている数値やサービス内容は、スニペットの日付時点(主に2021年〜2025年)の情報に基づいています。
## **引用文献**
1. 国立国会図書館デジタルコレクションの全文検索対象資料が300万点を突破, 1月 14, 2026にアクセス、 [https://current.ndl.go.jp/car/238190](https://current.ndl.go.jp/car/238190)
2. 令和元年度児童文学連続講座講義録 \- 国立国会図書館デジタル ..., 1月 14, 2026にアクセス、 [https://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo\_11537684\_po\_R1-full.pdf?contentNo=1\&alternativeNo=](https://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_11537684_po_R1-full.pdf?contentNo=1&alternativeNo)
3. おじいちゃんのおじいちゃんに"対面"できる…「戸籍+スマホ」で簡単 ..., 1月 14, 2026にアクセス、 [https://news.livedoor.com/article/detail/28569429/](https://news.livedoor.com/article/detail/28569429/)
4. 国立国会図書館デジタルコレクションで読める本の紹介(第38回, 1月 14, 2026にアクセス、 [https://glycostationx.org/2025/12/04/%E5%9B%BD%E7%AB%8B%E5%9B%BD%E4%BC%9A%E5%9B%B3%E6%9B%B8%E9%A4%A8%E3%83%87%E3%82%B8%E3%82%BF%E3%83%AB%E3%82%B3%E3%83%AC%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%81%A7%E8%AA%AD%E3%82%81%E3%82%8B-38/](https://glycostationx.org/2025/12/04/%E5%9B%BD%E7%AB%8B%E5%9B%BD%E4%BC%9A%E5%9B%B3%E6%9B%B8%E9%A4%A8%E3%83%87%E3%82%B8%E3%82%BF%E3%83%AB%E3%82%B3%E3%83%AC%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%81%A7%E8%AA%AD%E3%82%81%E3%82%8B-38/)
5. 国会図書館デジタルコレクションで、絶版書と時代の空気を読む \- note, 1月 14, 2026にアクセス、 [https://note.com/booksmatsuda/n/n248019fe9456](https://note.com/booksmatsuda/n/n248019fe9456)
6. New Features of Digital Services at the NDL, 1月 14, 2026にアクセス、 [https://www.ndl.go.jp/file/en/international/japanesestudies/Tools\_of\_the\_Trade\_2023\_2.pdf](https://www.ndl.go.jp/file/en/international/japanesestudies/Tools_of_the_Trade_2023_2.pdf)
7. Experimental OCR conversion of rare books and old materials ..., 1月 14, 2026にアクセス、 [https://lab.ndl.go.jp/data\_set/r4\_kotenocr\_en/](https://lab.ndl.go.jp/data_set/r4_kotenocr_en/)
8. Accuracy Isn't All: Testing KuroNet for Kanbun OCR, 1月 14, 2026にアクセス、 [https://www.digitalstudies.org/articles/10.16995/dscn.17257/](https://www.digitalstudies.org/articles/10.16995/dscn.17257/)
9. 古典を“Webサイト感覚”で読める 国会図書館「次世代デジタルライブラリー」に「テキストモード」 \- ITmedia NEWS, 1月 14, 2026にアクセス、 [https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2512/03/news099.html](https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2512/03/news099.html)
10. 全文検索を活用するには | リサーチ・ナビ | 国立国会図書館, 1月 14, 2026にアクセス、 [https://ndlsearch.ndl.go.jp/rnavi/plan/post\_987](https://ndlsearch.ndl.go.jp/rnavi/plan/post_987)
11. 2021年著作権法改正 と図書館サービス, 1月 14, 2026にアクセス、 [https://www.jla.or.jp/wp/wp-content/uploads/2025/04/2021\_Copyright\_Flyer\_20220801.pdf](https://www.jla.or.jp/wp/wp-content/uploads/2025/04/2021_Copyright_Flyer_20220801.pdf)
12. 図書館関係の権利制限規定の見直し \- JIIMA 公式サイト, 1月 14, 2026にアクセス、 [https://www.jiima.or.jp/wp-content/uploads/pdf/%E3%81%BE%E3%81%A8%E3%82%81\_%E3%83%87%E3%82%B8%E3%82%BF%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E6%99%82%E4%BB%A3%E3%81%AB%E8%BF%BD%E3%81%84%E3%81%A4%E3%81%8F%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AE2021%E5%B9%B4%E8%91%97%E4%BD%9C%E6%A8%A9%E6%B3%95%E6%94%B9%E6%AD%A3.pdf](https://www.jiima.or.jp/wp-content/uploads/pdf/%E3%81%BE%E3%81%A8%E3%82%81_%E3%83%87%E3%82%B8%E3%82%BF%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E6%99%82%E4%BB%A3%E3%81%AB%E8%BF%BD%E3%81%84%E3%81%A4%E3%81%8F%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AE2021%E5%B9%B4%E8%91%97%E4%BD%9C%E6%A8%A9%E6%B3%95%E6%94%B9%E6%AD%A3.pdf)
13. 行政の動き-著作権法の一部を改正する法律(令和3年法律第52号)について, 1月 14, 2026にアクセス、 [https://www.dinf.ne.jp/d/3/006.html](https://www.dinf.ne.jp/d/3/006.html)
14. 図書館と著作権, 1月 14, 2026にアクセス、 [https://www.cric.or.jp/publication/pamphlet/doc/cs03.pdf](https://www.cric.or.jp/publication/pamphlet/doc/cs03.pdf)
15. 国立国会図書館からのPDFダウンロード(補償金支払い)をやって ..., 1月 14, 2026にアクセス、 [https://note.com/yamadashoji/n/n769e5742c834](https://note.com/yamadashoji/n/n769e5742c834)
16. 自己責任ディスコースの言語人類学的研究 \- researchmap, 1月 14, 2026にアクセス、 [https://researchmap.jp/t-aoyama/published\_papers/48944511/attachment\_file.pdf](https://researchmap.jp/t-aoyama/published_papers/48944511/attachment_file.pdf)
17. Digital Humanities and Buddhist Studies in Japan: An Interview with Kiyonori Nagasaki (1/2), 1月 14, 2026にアクセス、 [https://digitalorientalist.com/2022/06/10/digital-humanities-and-buddhist-studies-in-japan-an-interview-with-kiyonori-nagasaki-1-2/](https://digitalorientalist.com/2022/06/10/digital-humanities-and-buddhist-studies-in-japan-an-interview-with-kiyonori-nagasaki-1-2/)
18. Morpho AI Solutions Developed OCR Program for National Diet Library by Using Latest AI Technologies | News, 1月 14, 2026にアクセス、 [https://www.morphoinc.com/en/news/20220428-epr-mais\_ndl](https://www.morphoinc.com/en/news/20220428-epr-mais_ndl)
19. Morpho AI Solutions and the University of Tokyo Initiate R\&D Using AI-OCR: Contributing to Analysis of Indian Literature with Devanagari OCR | News, 1月 14, 2026にアクセス、 [https://www.morphoinc.com/en/news/20240422-epr-mais\_aiocr](https://www.morphoinc.com/en/news/20240422-epr-mais_aiocr)
20. Morpho AI Solutions Contracted by National Institute of Informatics to Develop AI-OCR for Academic Papers | News, 1月 14, 2026にアクセス、 [https://www.morphoinc.com/en/news/20240710-epr-mais\_aiocr](https://www.morphoinc.com/en/news/20240710-epr-mais_aiocr)