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# **AIを活用した「知の共有化」システムの方向性(2017年)の実現状況に関する評価報告書**
2025年4月23日
生成AIを利用して作成
中山 正樹 編集
## **I. 序論:AI時代の図書館の変容**
### **A. 「未来の図書館」を巡る文脈**
図書館は、伝統的に知識と情報の集積・提供拠点としての役割を担ってきた。しかし、デジタル情報が爆発的に増加し、人工知能(AI)技術が急速に進展する現代において、その役割は大きな変革の圧力に晒されている。このような状況下で、図書館の未来像を模索する動きが活発化している。その中でも、元国立国会図書館長の長尾真氏が提唱した「未来の図書館を作るとは」という概念は、デジタル時代の図書館が目指すべき方向性を示す重要な指針となっている 1。長尾氏のビジョンは、単なる資料の電子化や保管に留まらず、知識をネットワーク化し、共有し、新たな知を創造する場としての図書館の可能性を提示した 3。
この長尾氏の広範なビジョンを、当時急速に発展しつつあったAI技術の可能性を活用し、より具体的なシステム構想へと落とし込もうとした重要な試みが、中山正樹氏による2017年の論文「AIを活用した「知の共有化」システムの方向性 ―「未来の図書館を作るとは」の実現に向けてー」である 4。
### **B. 中山論文(2017年)の意義**
中山氏の論文が発表された2017年は、AI技術、特に機械学習が目覚ましい進歩を遂げていた時期であるが、ChatGPTに代表されるような大規模言語モデル(LLM)が社会に広範な影響を与える以前のタイミングであった。この時代背景は、同論文の先見性と限界を評価する上で重要な文脈となる。同論文は、単なる情報アクセスを超え、「知の共有化」(Knowledge Sharing / Socialization)を中核的な目標として掲げ、AIを活用して知識がダイナミックに流通し、新たな価値を生み出す未来像を描いた点に大きな意義がある 4。
### **C. 本報告書の目的と構成**
本報告書は、中山氏の2017年の論文で提示されたAIを活用した「知の共有化」システム、すなわち「未来の図書館」に関する具体的な方向性が、現在までにどの程度実現されているかを評価することを目的とする。そのために、まず同論文で示されたビジョンと目標を明確化し、次に国内外の図書館における現在のAI活用事例を広範に調査する。そして、現在の実践状況と2017年のビジョンを比較分析し、その一致点と乖離点を明らかにする。最後に、これらの分析結果を統合し、ビジョンの実現に向けた進捗状況を評価し、今後の展望を示す。
## **II. 設計図:中山論文(2017年)におけるAI駆動型知識共有のビジョン**
### **A. 対象文書の特定**
本報告書で分析対象とする中核文書は、以下の通りである。
* **論文名:** AIを活用した「知の共有化」システムの方向性 ―「未来の図書館を作るとは」の実現に向けてー
* **著者:** 中山 正樹
* **掲載誌:** 同志社図書館情報学 (Doshisha Journal of Library and Information Science)
* **巻号:** 27号
* **ページ:** 42-58
* **発行日:** 2017年11月20日
* **発行元:** 同志社大学図書館司書課程
* **DOI:** 10.14988/pa.2017.0000016828
4
著者は元国立国会図書館(NDL)の専門調査員・電子情報部長であり、同志社大学大学院の嘱託講師(当時)であったことから 7、本論文は、特にNDLのような大規模機関が直面する課題と国家的規模でのデジタル情報基盤構築への展望を背景に持つものと考えられる。
### **B. 中核となるビジョンと目標の要約** 4
中山論文(2017年)は、長尾真氏の「未来の図書館」構想の実現を最終目標とし、AI技術を駆使した具体的なシステム像を提示している。その中核となるビジョンと目標は、以下のように要約できる。
* **包括的目標:「デジタル知識基盤」の構築:** 図書館だけでなく、公文書館、博物館、美術館など、多様なアーカイブ機関が保有する文化情報資源や知的情報資源を統合的に蓄積・活用できる「デジタル知識基盤」を構築する 4。これは、個々の機関のリポジトリを超えた、国家レベルの知識インフラを目指すものである。
* **「知の共有化」と循環:** 単に情報にアクセスできるだけでなく、その知識を活用して新たな知識を創造し、それを再び知識基盤に還流させる「知の共有化」の仕組みを確立する。これにより、社会・経済への貢献を目指す 4。
* **全データの活用:** メタデータや書誌情報といった二次情報だけでなく、デジタル化された資料の本文内容(一次情報)そのものをビッグデータとして捉え、AIによる分析、全文検索インデックス作成、機械学習のデータソースとして活用する 4。
* **技術革新への対応:** 第4次産業革命やデジタルトランスフォーメーションといった時代の変化に対応し、IoT、ビッグデータ、AIといった先端技術を積極的に導入し、図書館の業務やサービスを変革する 4。
### **C. 具体的な方向性と提案されたAI活用法** 4
上記のビジョンを実現するため、論文では具体的なシステム基盤と、そこで活用されるAIの機能について、以下のような方向性が示されている。
* **1\. 恒久的保存基盤:**
* あらゆる種類の情報を恒久的に保存するための共通プラットフォームを構築する。
* 個々の情報を意味的に関連付け、単純なキーワード検索だけでなく、関連情報を「芋づる式」に引き出せるようなセマンティックなリンク構造を実現する。
* **2\. 知識創造基盤:**
* 専門家だけでなく、広く国民が、キュレーターやライブラリアン等の支援を受けながら、情報に付加価値を与えたり、異分野の情報と関連付けたりして、二次的著作物を創造できる場を提供する。
* **AIによる知識組織化支援:** メタデータの自動付与、情報の組織化・構造化、統制語彙(辞書、シソーラス、典拠ファイル)の作成・維持管理などをAIで効率化・高度化する。
* **AIによる高度レファレンスサービス:** 利用者の質問の意図を理解し、最適な資料やその所在をナビゲートする。オープンデータであれば、資料そのものではなく事実情報(ファクト)を直接提示することも目指す。
* **AIによる研究支援(報告書作成支援):** 文献の意味内容に基づいた検索や分析を行い、特定の調査依頼や予測調査に関する報告書の原案作成をAIが支援する。
* **ハイブリッドな空間:** 物理的な図書館空間と仮想空間をシームレスに連携させ、知識創造活動を支援する場を提供する。
* **3\. 知識利活用基盤(情報発信):**
* 保存基盤に蓄積された情報や、創造基盤で生み出された新たな知識を、AIを活用して有機的にネットワーク化し、あらゆる分野での利活用を促進する。
* **パーソナライゼーション:** 利用者の属性、スキルレベル、利用状況、嗜好に合わせて、インターフェースや提供情報を最適化する。将来的には、個人の知識体系と連携する「自分の知識の外部記憶装置」としての機能も視野に入れる。
* **4\. システム構築と人材育成:**
* 政府情報システムの標準ガイドライン等を参考に、標準的な調達プロセスによるシステム構築を想定する。
* iCD(iコンピテンシ ディクショナリ)などを活用し、システム開発・運用、特にデータサイエンス、ビッグデータ、AI活用に必要なスキルを持つ人材を育成・確保することの重要性を指摘する。
### **D. 論文の背景にある思想と射程**
この2017年のビジョンは、単に既存の図書館業務をAIで効率化するというレベルを遥かに超えた、極めて野心的なものであったことがうかがえる。図書館を、多様なアーカイブ機関と連携し、国全体の知識エコシステムの中で、AIを駆動力として知識の創造と循環を担うダイナミックな結節点として再定義しようとしていた。これは、情報へのアクセスや保存といった従来の機能に加え、知識創造という新たな役割を重視する、図書館の社会的機能の根本的な転換を示唆するものであった 4。
さらに、この構想は、e-Japan戦略や国のデジタルアーカイブ構想といった、より広範な国家的なデジタル戦略や情報基盤整備の文脈の中に位置づけられている 4。これは、「未来の図書館」が単なる一機関の目標ではなく、国家の情報政策やデジタル社会の発展に貢献する構成要素として捉えられていたことを示している。図書館の変革が、国の情報力強化や社会全体のデジタルトランスフォーメーションと不可分であるという認識が根底にあったと考えられる。
一方で、この先進的なAI活用構想は、その実現が大々的な資料のデジタル化、高品質なメタデータの整備、そして高度な専門知識を持つ人材の育成といった、より基礎的かつ資源集約的な前提条件に依存していることも暗に示している 4。全文テキストのビッグデータ活用、AIによるメタデータ生成支援、データサイエンス人材の必要性といった記述は、高度なAIアプリケーションの成功が、これらの基盤整備の進捗に深く結びついていることを物語っている。
## **III. 現在の実装状況:世界の図書館におけるAI活用**
中山論文(2017年)で示されたビジョンから数年が経過した現在、世界の図書館ではAI技術の導入が進んでいる。以下に、主要な機能領域における活用状況を概観する。
### **A. AIによる情報検索・発見支援**
* **セマンティック検索と自然言語処理(NLP):**
* 利用者が日常的な言葉遣いや曖昧な表現で質問しても、その意図を理解し、関連性の高い資料を提示する検索システムが導入され始めている。これは、従来のキーワード完全一致型検索の限界を超える試みである。
* **国内事例:** 横浜市立図書館(青山学院大学・富士通Japan共同開発)11、東京都立図書館(AI ChatShelf)14、大分市民図書館 15、久喜市立図書館(ELCIELOシステム)16 などで、自然言語による対話型検索や、キーワード検索では見つけにくい本との出会いを促すAI検索機能が提供されている。
* **国際的な動向:** 研究論文や技術解説では、NLP、知識グラフ、ベクトル検索といった技術を用いて、文脈理解に基づく検索精度向上を図るアプローチが多数報告されている 17。米国議会図書館(LoC)なども実験を進めている 17。
* **AIチャットボット/仮想アシスタント:**
* 開館時間、利用案内、簡単な資料の探し方といった定型的な質問への自動応答や、基本的なリソース案内を行うチャットボットが多くの図書館で導入されている。これにより、24時間対応や職員の負担軽減が図られている 11。
* **事例:** 東京都立図書館のAI ChatShelfは、AIによる資料紹介と必要に応じた司書へのチャット接続を組み合わせている 14。国際教養大学図書館では、AIがレファレンス業務をサポートしている 11。UEF PrimoやScopus AIのように、データベース自体にAI検索アシスタント機能が組み込まれる例もある 23。
* **検索拡張生成(Retrieval-Augmented Generation, RAG):**
* 比較的新しい技術として、特定の文書コレクションに基づいて回答を生成し、出典(引用)を提示するRAGが注目されている。これにより、生成AIの「ハルシネーション(幻覚)」リスクを低減しつつ、要約的な回答を提供することが期待される 20。図書館システムへの本格導入はまだ限定的と見られるが、関連研究ツールは登場している 24。
### **B. AIによる利用者支援とパーソナライゼーション**
* **推薦システム:**
* 利用者の貸出履歴、検索履歴、閲覧行動、明示的な好みなどをAIが分析し、個々の利用者が関心を持つ可能性のある資料を推薦する機能が実装されている 11。
* AIチャットボットが対話の流れの中で、利用者のニーズに合わせた資料推薦を行う例もある 28。
* **パーソナライズされたインターフェース/体験:**
* 中山論文が描いたような、利用者のスキルレベルや文脈に応じてインターフェース自体が動的に変化したり、個人の知識体系と連携したりするレベルの深いパーソナライゼーション 4 の実装例は、まだ一般的ではない。現在の主流は、コンテンツ推薦によるパーソナライゼーションである。Dynamic Yield社のチャットボットテンプレート 30 などは、対話による自己セグメンテーションを促し、より深いレベルのパーソナライゼーションへの方向性を示唆している。
* **感情分析:**
* 高度な顧客対応システムでは、AIがチャット中の利用者の感情(不満、満足など)を分析し、応答トーンを調整したり、人間のオペレーターに対応を引き継いだりする機能が開発されている 29。図書館での広範な採用は確認されていないが、将来的な応用可能性はある。
### **C. AIによる資料管理・処理**
* **光学文字認識(OCR):**
* 特に歴史的資料や多様なレイアウトを持つ資料のテキスト化において、AIを活用したOCR技術が目覚ましい進歩を遂げている。
* **事例:** 国立国会図書館(NDL)のNDLOCRプロジェクトは、市販OCRでは精度が低かった戦前期の旧仮名遣い資料などに対し、90%以上の高い文字認識精度を達成し、オープンソースとしても公開された 32。米国議会図書館(LoC)もChronicling AmericaプロジェクトなどでOCRを大規模に活用している 17。大英図書館(British Library, BL)もTranskribusなどのツールを利用している 36。これにより、画像データであった資料が全文検索やテキスト分析の対象となり、資料価値が飛躍的に向上した。
* **メタデータ自動生成・分類:**
* 資料の内容分析に基づき、メタデータ(書誌情報、主題情報など)を自動生成したり、件名標目(LCSHなど)や分類記号(DDC、NDCなど)を付与したりするAI/MLツールの研究開発と実用化が進んでいる 31。
* **事例:** LoCでは書誌レコード生成支援の実験が行われている 17。フィンランド国立図書館のAnnifは自動件名付与ツールとして知られる 27。ノルウェー国立図書館ではDDC分類へのML適用が試みられた 27。大英図書館でも言語識別(Languidプロジェクト)やジャンル分類の実験が行われている 36。
* **コンピュータビジョン:**
* 画像の内容をAIが認識・分析する技術が、資料管理に応用されている。
* **事例:** LoCのNewspaper Navigatorプロジェクトでは、歴史的新聞画像から広告、漫画、写真などのグラフィック要素を自動分類・抽出し、新たなアクセスポイントを提供した 17。大英図書館のFlickr画像コレクションでは、自動タグ付けやキャプション生成、類似画像検索などの実験が行われている 36。書籍の表紙画像の分析 41 や、デジタル化画像の向き判定 37 などへの応用も考えられる。
* **蔵書管理・ロジスティクス:**
* AIを搭載したロボットが書架を巡回し、蔵書の点検(棚読み)や所在確認、配架支援を行うシステムが導入されている。これにより、蔵書点検作業の大幅な効率化が期待される 16。
* **事例:** 上海図書館ではOrionstar社のロボットが導入され、高速な蔵書点検とデータ連携を実現している 45。ヘルシンキ市立図書館でもAIベースの資料管理システムが導入されている 27。また、防犯カメラとAIを連携させ、盗難防止に役立てることも提案されている 16。
* **コレクション構築支援:**
* 利用統計や貸出パターン、利用者の嗜好などをAIが分析し、将来の需要を予測して、資料収集(選書)の意思決定を支援するという応用が考えられている 26。具体的な大規模導入事例はまだ少ない可能性がある。
* **除籍支援(Weeding):**
* 利用頻度の低い資料や古くなった資料など、除籍候補となる資料をAIが特定する研究も行われている 27。
### **D. AIによるデータ分析と戦略的洞察**
* 図書館の利用状況、利用者の行動パターン、リソースの利用効率などをAIで分析し、サービス改善や資源配分の最適化に繋げるデータ駆動型の意思決定を支援する活用法が期待されている 26。LoCでは、システムパフォーマンスの監視・分析にAIツールを利用している 42。
### **E. 主要プロジェクト・機関の動向**
* **国立国会図書館(NDL、日本):** 高精度なNDLOCRの開発とオープンソース化は特筆すべき成果である 32。NDLサーチ、WARP(インターネット資料収集保存事業)、ひなぎく(東日本大震災アーカイブ)など、大規模デジタルアーカイブの構築・提供を通じて、AI活用の基盤を整備してきた 4。
* **横浜市立図書館/青山学院大学/富士通Japan(日本):** 日本の公共図書館におけるAI対話型蔵書探索システムの先駆的導入事例 11。キーワード検索では出会えない本とのセレンディピティ(偶然の発見)を重視。大分市民図書館 15 や久喜市立図書館 16 など、他の図書館への展開も見られる。
* **米国議会図書館(LoC、米国):** LC Labsを中心に、OCR、画像分析(Newspaper Navigator)、音声分析(Citizen DJ)、立法データ分析、メタデータ生成、人間参加型ワークフロー(Human-in-the-Loop)など、極めて多岐にわたる実験プロジェクトを推進 17。責任あるAIの導入に向けたフレームワーク開発にも注力し、人間の専門性を代替するのではなく拡張することを重視している 17。
* **大英図書館(BL、英国):** Alan Turing Instituteとの共同プロジェクト「Living with Machines」では、AI、データサイエンス、機械学習の手法を駆使し、膨大な歴史資料(新聞、書籍、地図)を分析して産業革命の影響を研究 36。他にも、手書き文字起こし、意味変化検出、言語識別、ジャンル分類、画像分析(Flickrコレクション)など、多様な実験を実施。責任あるAIの議論にも積極的に関与し、AI4LAM(AI for Libraries, Archives, and Museums)コミュニティでも中心的役割を担う 36。
* **その他の注目事例:** フィンランド国立図書館(自動件名付与ツールAnnif)27、ノルウェー国立図書館(DDC分類へのML適用)27、上海図書館(ロボットによる蔵書管理)45、ロードアイランド大学図書館AIラボ 27、長岡AI×図書館ハッカソン(創造的なAI活用探求)47 など、世界各地で多様な取り組みが見られる。
### **F. 現在の実装状況から見える傾向**
現在の図書館におけるAI活用状況を俯瞰すると、いくつかの重要な傾向が見て取れる。第一に、AIの導入は、中山論文が描いたような知識創造や統合といった**変革的な機能**よりも、検索精度の向上、目録作成の自動化、資料のデジタル化(OCR)といった**既存業務の効率化・高度化**に重点が置かれているケースが多い 11。これは、AI導入の初期段階として、具体的で測定可能な効果が得やすい領域から優先的に取り組まれている結果と考えられる。図書館がAI駆動型の知識創造ハブへと変貌するという、より野心的な目標の実現は、まだ道半ばである。
第二に、AIの研究開発と実装は、多様な主体によって進められている。NDL、LoC、BLのような大規模な国立図書館は、その豊富なリソースとコレクションを背景に、基礎研究や多様な応用実験を主導する傾向がある 17。一方、公共図書館や大学図書館では、特定の課題解決(例:検索改善、FAQ対応)に特化したベンダー提供のソリューションや、大学等との共同研究による成果を導入する事例が多い 11。さらに、NDLOCR 33 やAnnif 27 のようなオープンソースプロジェクトは、技術の普及と共有に貢献しており、図書館分野におけるAI開発・導入のエコシステムが多層的に形成されていることがわかる。
第三に、AIアプリケーションの成否は、その基盤となる**コレクションデータの質と特性**に根本的に依存している。NDLOCRの開発には大規模な専用学習データが必要であったし 33、LoCの実験ではデータの不均質性や来歴(キュレーションやデジタル化の方法)がAIの処理結果に影響を与えることが指摘されている 43。大英図書館のプロジェクトでも、権利確認や品質管理といったデータ準備に多大な労力が費やされることがある 36。これは、図書館におけるAIが単なるアルゴリズムの問題ではなく、文化遺産コレクションという巨大で複雑、かつ不完全さも内包するデータと如何に向き合うかという、データ中心の課題であることを強く示唆している 18。
**表1:図書館における現在のAI活用アプリケーション概要**
| 図書館機能 | 具体的な応用例 | 主要なAI技術 | 事例・プロジェクト | 関連情報源例 |
| :---- | :---- | :---- | :---- | :---- |
| **情報検索・発見** | セマンティック検索、自然言語検索 | NLP, ML, 知識グラフ, ベクトル検索 | 横浜市立図書館AI検索 11, 東京都立図書館AI ChatShelf 14, 大分市民図書館AI蔵書探索 15, LoC実験 17 | 11 |
| | AIチャットボット(FAQ応答、基本案内) | NLP, 対話AI | 東京都立図書館AI ChatShelf 14, 国際教養大学図書館 11, 各種チャットボットサービス 26 | 11 |
| | RAGによる要約回答 | LLM, RAG | 研究ツール 24, Scopus AI 23 | 20 |
| **利用者支援・パーソナライズ** | 資料推薦システム | ML, 協調フィルタリング, 内容ベースフィルタリング | 各種図書館システム 11, AIチャットボット連携 28, LoC実験 17 | 11 |
| | パーソナライズされた推薦(限定的) | ML, 対話AI | Dynamic Yieldテンプレート 30 | 30 |
| **資料管理・処理** | 高精度OCR(特に歴史資料) | ML, Deep Learning, Computer Vision | NDL NDLOCR 32, LoC Chronicling America 35, BL Transkribus 36 | 32 |
| | メタデータ自動生成・分類・件名付与 | NLP, ML (教師あり学習など), Computer Vision | LoC実験 17, Annif (フィンランド) 27, ノルウェー国立図書館 27, BL実験 36 | 17 |
| | 画像・マルチメディア分析・分類 | Computer Vision, CNN | LoC Newspaper Navigator 17, BL Flickr実験 36 | 17 |
| | ロボットによる蔵書点検・配架 | Robotics, AI, Computer Vision | 上海図書館 45, ヘルシンキ市立図書館 27 | 27 |
| | 盗難防止・セキュリティ | AI, Computer Vision | 提案 16 | 16 |
| | コレクション構築支援(需要予測) | ML, Predictive Analytics | 提案・可能性 26 | 26 |
| | 除籍支援 | ML | 研究 27 | 27 |
| **データ分析・運営** | 利用状況分析、意思決定支援 | ML, Data Analytics | 提案・可能性 26, LoCシステム監視 42 | 26 |
| **知識創造支援** | (限定的)要約、言語識別、意味変化検出 | NLP, ML, Word Vectors | BL Living with Machines 36, BL Languid 36, BL Semantic Change Detection 36 | 36 |
## **IV. ビジョンと現実:一致点と乖離点の分析**
中山論文(2017年)が提示した「未来の図書館」のビジョンと、現在のAI活用状況(第III章)を比較検討し、その一致点と乖離点を分析する。
### **A. 中山論文の提案内容と現在の実現状況のマッピング**
中山論文で提案された主要な方向性 4 について、現在の実現状況を評価する。
* **恒久的保存基盤と意味的リンク:**
* **提案:** 多様な機関の情報を統合し、意味的に関連付けられた恒久的保存基盤を構築する。
* **現状:** 資料のデジタル化は進展しているが 4、機関横断的で意味的に深くリンクされた統一的知識基盤の実現は道半ばである。個々の機関のリポジトリやポータル(NDLサーチなど 4)は存在するが、論文が描くようなシームレスな連携と「芋づる式」の知識探索が可能なレベルには至っていない。LoCなどでセマンティックなリンク付けの実験は行われているが 43、構想された規模での実装は確認できない。**乖離が大きい領域**。
* **知識創造基盤:**
* **提案(知識組織化支援):** AIによるメタデータ自動生成、分類、統制語彙構築支援。
* **現状:** この領域では顕著な進展が見られる。高精度OCR 32 を基盤とし、メタデータ抽出、自動分類、件名付与などの研究開発が活発に行われ、実用化も進んでいる 17。Annif 27 のようなツールも存在する。**提案との一致度が高い領域**。
* **提案(高度レファレンスサービス):** AIによる事実情報提供、最適な資料・所在ナビゲーション。
* **現状:** AIチャットボットが基本的な質問に対応し 14、セマンティック検索が資料発見を支援している 11。しかし、AIが信頼性高く事実情報を直接提供したり、複雑な研究ニーズに対して最適な情報経路を提示したりする機能は、まだ限定的である。利用可能なデータ(特にオープンデータ)の制約や、AIの能力限界(ハルシネーションリスクなど 23)が課題となっている。RAG技術 20 がこの方向での進展を促す可能性がある。**部分的に一致するが、高度化には課題が残る領域**。
* **提案(研究支援・報告書作成支援):** AIによる文献の意味内容分析に基づく報告書原案作成支援。
* **現状:** 中山論文が具体的に挙げたこの高度な応用 4 は、現在の図書館サービスとしてはほとんど見られない。AIによる要約機能を提供するツールは存在するが 25、図書館コレクションを基にAIが研究レポートの草稿を作成するような機能は、まだ研究開発段階か、あるいは図書館のサービス範囲を超えた領域と見なされている可能性がある。**提案との乖離が大きい領域**。
* **提案(利用者による価値付与・二次創造プラットフォーム):** 利用者が注釈付けや情報連携、二次著作物作成を行える統合的環境。
* **現状:** LoCやBLのクラウドソーシングプロジェクト 36 など、利用者が資料のテキスト化やタグ付けに貢献する取り組みはあるが、論文が想定したような、利用者が主体的に知識を構造化し、新たな著作物を創造・共有する統合プラットフォームは広く普及していない。**提案との乖離が大きい領域**。
* **知識利活用基盤:**
* **提案(AIによる情報ネットワーク化):** AIを活用し、情報を有機的にネットワーク化して分野横断的な利活用を促進する。
* **現状:** セマンティック検索や知識グラフの活用 18 は、情報の関連性を可視化し、ネットワーク化を進める試みであり、提案の方向性と一致する。しかし、大規模かつ多様なコレクション全体にわたって、文脈に応じた深い意味的ネットワークを構築することは依然として技術的な挑戦である。**部分的に一致するが、深化の途上にある領域**。
* **提案(パーソナライゼーション):** 利用者特性に応じたインターフェース・情報提供、個人の「外部記憶装置」化。
* **現状:** 推薦システムによるパーソナライゼーションは一般的になりつつある 11。しかし、利用者のスキルや状況に応じてインターフェース自体が動的に変化したり、個人の知識体系と深く連携したりする「外部記憶装置」4 というレベルの高度なパーソナライゼーションは、まだ実現されていない。現在のパーソナライゼーションは、過去の行動履歴に基づくものが中心であり、より深いユーザー理解に基づく適応は今後の課題である。**部分的に一致するが、提案された深さには達していない領域**。
* **システム構築と人材育成:**
* **提案:** 標準ガイドライン準拠のシステム構築、データサイエンス・AIスキルを持つ人材の育成。
* **現状:** 各図書館でAIを活用したシステム導入が進んでいる 11。AIリテラシーやデータサイエンススキルの重要性に対する認識は高まっているが 4、図書館界全体での体系的な人材育成プログラムや、論文が示唆するような標準化された開発アプローチ 4 の確立は、まだ発展途上と考えられる。**部分的に一致するが、途上にある領域**。
### **B. 提案内容との一致度が高い領域**
* **一次情報(全文テキスト)の活用:** 高精度OCR技術の進展と普及 32 により、デジタル化された資料の本文内容を検索や分析の対象とするという、中山論文の基本的な前提条件 4 が大きく前進した。
* **情報検索の高度化:** セマンティック検索や自然言語インターフェース 11 は、利用者がより直感的かつ効果的に情報へアクセスすることを可能にしており、知識利活用の容易化という目標 4 に合致する。
* **コア業務の自動化:** メタデータ生成、分類、件名付与といった、従来は人手に頼っていた専門的作業をAIが支援・自動化する動き 17 は、論文の提案 4 と強く一致している。
### **C. 大きな乖離と未達成の目標**
* **統合的知識基盤の欠如:** 多様な機関を横断し、意味的に深くリンクされた統一デジタル知識基盤 4 という構想は、依然として実現を見ていない。機関ごとのサイロ化が課題として残る。英国で提案されているNational Data Library構想 48 は類似の野心を持つが、図書館に限定されず、まだ構想段階である。
* **高度な知識創造支援の不在:** 利用者が図書館システム内でAIの支援を受けながら、情報を統合・分析し、二次著作物や研究レポートを作成する 4 といった高度な機能は、現在の主流ではない。
* **パーソナライゼーションの深化不足:** 現在のパーソナライゼーションは推薦が中心であり、個々の利用者の文脈やスキルに深く適応するインターフェースや「外部記憶装置」4 というビジョンには及んでいない。
* **物理・仮想空間のシームレスな統合:** AIが物理空間と仮想空間を繋ぎ、知識創造活動を円滑化する 4 という具体的な実装例は、広く報告されていない。
### **D. 実現を左右する基盤技術の役割**
* **進展を支える技術:** NLPと機械学習の進歩が、セマンティック検索、高精度OCR、自動分類といった領域での前進を直接的に牽引している 18。
* **ビジョン実現を阻む技術的課題:** 真の自然言語理解の複雑さ、網羅的で精緻な知識グラフ構築の困難さ 18、AIのハルシネーション問題 23、高度なモデルの計算コストと実装の複雑性などが、深い意味的リンク付け、信頼性の高い事実情報提供、高度な知識創造支援といった、より野心的な目標の実現を妨げている可能性がある。RAG 20 は、より信頼性の高いAI応答を実現する有望なアプローチだが、まだ発展途上である。
### **E. ビジョンと現実の乖離が示すもの**
2017年のビジョンと現在の実装状況との間の乖離は、特に**意味理解と知識合成**を必要とする領域で顕著である。これは、現在のAIがパターン認識やタスク自動化においては強力である一方、中山論文が重視した「知識創造」の中核をなす、より高次の認知的タスクの支援には依然として限界があることを示唆している。AIは情報処理を効率化できるが、人間レベルの知識合成や創造的思考を再現したり、強力に支援したりすることは、依然としてフロンティア領域なのである。これが、2017年のビジョンの中で最も野心的な部分が未実現である理由の一つと考えられる。
また、2017年の論文は、ChatGPTのような生成AIが広く普及する以前に書かれたものであるため、大規模言語モデル(LLM)の**潜在能力と課題**の両方について、現在の視点から見ると過小評価していた可能性がある。現在のAI活用(例:チャットボット、RAG)はLLMの影響を色濃く受けている一方で、ハルシネーション、バイアス、倫理といった懸念 23 は、信頼性を重視する図書館にとって、元々の論文では十分に探求されていなかった新たな複雑性をもたらしている。逆に、LLMは自然言語対話 11 などの分野で、2017年時点では予測が難しかったレベルの進歩を加速させている側面もある。AIを取り巻く状況は、この数年で大きく変化したのである。
## **V. 評価:「未来の図書館」への進捗測定**
中山論文(2017年)で示されたビジョンに対し、現在までにどの程度の実現が進んでいるか、特に進展が見られる領域と、まだ実現に至っていない、あるいは開発途上の領域を評価する。
### **A. 全体評価**
中山論文(2017年)が描いた、AIを活用した統合的な知識共有・創造システムとしての「未来の図書館」ビジョンは、**部分的に実現**されていると評価できる。特に、資料のデジタル化とテキストアクセス(OCR)、情報発見(セマンティック検索)、技術サービス(メタデータ作成支援)といった**基盤的な機能強化**においては、AIの活用により顕著な進展が見られ、ビジョンの一部と整合している。
しかしながら、多様な機関を横断する**統合知識基盤の構築**、AIによる**高度な知識創造支援**(研究合成や二次著作支援)、利用者の文脈に深く適応する**パーソナライゼーション**といった、より**変革的で野心的な目標**については、依然として構想段階または初期の実験段階に留まっており、実現には至っていない部分が多い。2017年のビジョン全体から見れば、特定の領域での成果は認められるものの、ネットワーク化されたAI駆動型の知識エコシステムという全体像の実現には、まだ大きな隔たりが存在する。
### **B. 特に進展が見られる領域**
* **資料のデジタル化とテキストアクセス:** 特にNDLのNDLOCR 32 やLoCの取り組み 35 に見られるように、歴史的資料を含む多様なコレクションに対する高精度OCR技術の開発と適用は、膨大な資料を計算機可読なテキストデータとして利用可能にした点で、極めて大きな成果である。これは、ビジョン実現の前提条件を満たす上で不可欠な進歩と言える。
* **情報発見の改善:** セマンティック検索技術と自然言語インターフェースの導入 11 は、利用者が求める情報へのアクセスをより容易かつ効果的にし、図書館の基本的な情報提供機能を tangible に向上させている。
* **技術サービスの効率化:** メタデータ作成や分類といった、従来は多大な人手を要した作業の自動化・半自動化 17 は、図書館内部のワークフローを効率化し、専門職員がより高度な業務に集中できる可能性を開いている。
### **C. 今後の開発が求められる領域**
* **機関横断的な知識統合:** 個々の図書館やアーカイブ機関の枠を超え、データを連携させ、意味的な繋がりを付与する共有「デジタル知識基盤」4 の構築は、依然として大きな課題である。
* **知識合成・創造を支援するAI:** 単なる情報検索や要約を超えて、研究の統合、仮説生成、創造的な著作活動などをAIが実質的に支援するツール 4 の開発が求められる。
* **高度なパーソナライゼーション:** 利用者の状況、スキル、関心の変化に動的に適応し、個人の知識活動を真にサポートするシステム 4 の実現には、さらなる研究開発が必要である。
* **倫理的枠組みと責任あるAI:** AIのバイアス、プライバシー侵害、透明性の欠如といった問題に対処し、知的自由や公平なアクセスといった図書館の価値観に沿った、責任あるAIの開発・運用ガイドラインの確立と実践が不可欠である 18。
### **D. 実現に向けた主要な課題と障壁**
* **データの問題:** 図書館が保有するデータの品質、完全性、標準化の欠如、潜在的なバイアス、そして膨大な量そのものが、AI活用の大きな障壁となっている 18。
* **技術的複雑性とコスト:** 高度なAIシステムの導入・維持には、専門的な知識と相当な財源が必要となる 18。
* **システム統合:** AIツールを既存の図書館情報システム(ILS)と連携させることが技術的に困難な場合がある 41。
* **プライバシーと倫理:** パーソナライゼーションのためのデータ利用と利用者プライバシー保護のバランス、AIの判断における公平性・透明性の確保、生成AIと著作権の問題など、倫理的・法的な課題が山積している 18。
* **スキルギャップ:** 図書館職員に求められるAIリテラシーやデータサイエンスに関する知識・スキルの不足が、AIの導入・活用を妨げる要因となりうる 4。
* **「知識創造」の定義の曖昧さ:** 「知識創造」という概念自体が複雑で多義的であり、それを計算機的に支援・評価することの難しさがある。
### **E. 評価から導かれる考察**
「未来の図書館」ビジョンの実現は、単に技術的な課題ではなく、**組織的、財政的、戦略的な課題**でもあることが浮き彫りになる。機関横断的なインフラ構築 4 には、組織間の協力体制と国家レベルでの政策的支援や資金提供が不可欠であろう(第II章Dの考察も参照)。また、高度な知識創造支援ツールの開発 4 は、短期的な費用対効果が見えにくいため、効率化を目的としたAI導入に比べて優先順位が低くなる可能性がある。スキルギャップの解消 4 には、人材育成への継続的な投資と、場合によっては職務内容の見直しも必要となる。さらに、倫理的な課題への対応 36 には、明確なガイドライン策定とガバナンス体制の構築が求められる。したがって、技術的な実現可能性だけでなく、組織としての意思決定、戦略的な優先順位付け、そして持続可能な投資モデルが、ビジョン実現の鍵を握っている。
加えて、AIによる効率化・自動化の推進と、**図書館が伝統的に重視してきた価値観**(批判的思考の奨励、多様な情報へのアクセス保証、知的自由の擁護、利用者の主体性尊重など)との間に**潜在的な緊張関係**が存在することも認識する必要がある。例えば、AIによる自動分類 41 は効率的だが、人間の目録作成者が持つ微妙な判断力や文脈理解を欠き、バイアスを増幅させる可能性もある 18。AIによる検索 18 は関連性の高い結果を提示する一方で、予期せぬ発見(セレンディピティ)の機会を減らしたり、フィルターバブルを生み出したりするリスクも指摘される 38。AIへの過度な依存は、職員の専門性の低下や、デジタルデバイドによる利用格差の拡大を招く恐れもある。LoCやBL、その他の多くの議論で見られるように、AIを人間の専門性を代替するのではなく、**支援・拡張**するものとして位置づけ、人間中心の設計思想と適切な監視体制を組み込むこと 14 が、この緊張関係を乗り越え、AIを図書館の価値向上に繋げるために不可欠である。
**表2:中山論文(2017年)主要提案に対する進捗評価**
| 中山論文(2017年)の主要提案 | 現在の実現状況 | 根拠・具体例 |
| :---- | :---- | :---- |
| **1\. 統合的・恒久的保存基盤構築** | 限定的な進捗/構想段階 | 機関横断的な統合・連携は未実現。NDLサーチ等のポータルは存在するが、構想されたレベルではない 4。英国NDL構想 48 など類似の動きはある。 |
| **2\. 資料間の意味的リンク付け(芋づる式検索)** | 開発途上 | セマンティック検索 18 や知識グラフ 21 は関連技術だが、大規模コレクション全体での深い意味的リンクは挑戦的課題。LoC実験 43 など。 |
| **3\. AIによるメタデータ・分類・語彙構築支援** | 部分的に実現・進展中 | 高精度OCR 32 基盤に、自動分類・件名付与の研究・実装が進む。Annif 27, LoC実験 17, BL実験 36 など。 |
| **4\. AIによる高度レファレンス(事実情報提供・ナビゲート)** | 部分的に実現(限定的) | チャットボット 14 は基本応答、セマンティック検索 11 は発見支援。事実情報提供や複雑なナビゲートは課題 23。RAG 20 に期待。 |
| **5\. AIによる研究支援(報告書作成支援)** | ほぼ未実現(図書館サービスとして) | 図書館サービスとしての実装例は稀。AI要約ツール 38 は存在するが、構想されたレベルではない。 |
| **6\. 利用者による価値付与・二次創造プラットフォーム** | ほぼ未実現 | クラウドソーシング 36 はあるが、利用者が知識を構造化・創造する統合プラットフォームは普及していない。 |
| **7\. AIによる情報ネットワーク化(知識利活用)** | 部分的に実現・進展中 | セマンティック検索 18 等が関連性を可視化するが、大規模・異分野間の有機的ネットワーク構築は途上。 |
| **8\. 高度なパーソナライゼーション(外部記憶装置)** | 限定的な進捗/構想段階 | 推薦システム 11 は普及。しかし、利用者の文脈・スキルに適応する動的インターフェースや「外部記憶装置」4 は未実現。 |
| **9\. データサイエンス・AI人材の育成・確保** | 認識向上・途上 | 重要性は認識されている 4 が、図書館界全体での体系的な育成・確保体制は発展途上。 |
| **10\. 一次情報(全文テキスト)のビッグデータ活用** | 実現・進展中 | 高精度OCR 32 により、全文テキストの検索・分析が可能となり、ビジョンの前提条件が満たされつつある 4。 |
## **VI. 結論と今後の展望**
### **A. 調査結果の総括**
本報告書では、中山正樹氏による2017年の論文「AIを活用した「知の共有化」システムの方向性 ―「未来の図書館を作るとは」の実現に向けてー」で提示されたビジョンが、現在までにどの程度実現されているかを評価した。
分析の結果、同論文が描いた、AIを駆動力とする統合的な知識共有・創造システムとしての「未来の図書館」像は、**部分的に実現**されているものの、その**全体像の完成にはまだ遠い**ことが明らかになった。
**達成された主な進展**としては、AI技術、特に機械学習と自然言語処理の応用により、以下の点が挙げられる。
* **資料アクセシビリティの飛躍的向上:** 高精度OCR技術(例:NDLOCR)の登場により、従来は画像データとしてしか扱えなかった膨大な歴史資料等が全文テキスト化され、検索・分析の対象となった 32。
* **情報発見能力の強化:** セマンティック検索や対話型AIインターフェースの導入により、利用者はより直感的かつ効果的に関連情報を見つけ出せるようになった 11。
* **技術的業務の効率化:** メタデータ作成、分類、件名付与といった専門的作業の自動化・半自動化が進み、図書館内部のワークフロー改善に貢献している 17。
一方で、**ビジョン実現に向けた大きな課題やギャップ**も依然として存在する。
* **統合的知識基盤の未整備:** 図書館、公文書館、博物館等の多様な機関が保有する知識資源をシームレスに連携させる、統一的なデジタル知識基盤の構築は進んでいない 4。
* **高度な知識創造支援機能の欠如:** AIが利用者の研究活動(情報統合、分析、レポート作成など)を実質的に支援する機能は、まだ一般的ではない 4。
* **パーソナライゼーションの限界:** 利用者の状況やニーズに深く適応するパーソナライズ機能は、推薦システムのレベルに留まっていることが多い 4。
* **倫理的・社会的課題:** AIのバイアス、透明性、プライバシー、著作権などの問題への対応、そしてAI活用に必要な人材育成は、継続的な取り組みが求められる重要課題である 4。
### **B. 変わりゆく状況認識**
2017年の論文執筆時点では予測が難しかった、近年の生成AI(LLM)の急速な発展は、図書館におけるAI活用の状況を大きく変化させている。LLMは、より自然な対話インターフェース 11 や要約機能 38 といった新たな可能性をもたらす一方で、情報の正確性(ハルシネーション)23 や倫理的な懸念 38 といった新たな課題も提起している。この変化は、中山論文のビジョンの一部(例:自然言語での対話)の実現を加速させる可能性がある一方、信頼性の確保という図書館の根幹に関わる課題をより複雑化させている。
また、現在のAI導入が、業務効率化という側面を重視する傾向にある点は、図書館が目指すべき方向性について、効率性と(中山論文が目指したような)知識創造拠点としての変革という二つの軸の間で、どのようなバランスを取るべきかという問いを投げかけている。
### **C. 今後の方向性**
今後の図書館におけるAI活用は、以下のような方向に進むと予想される。
* **人間とAIの協調モデルの深化:** AIが定型業務や情報整理を担い、人間(図書館員)がより高度な判断、利用者との対話、批判的思考の支援といった役割に注力する、ハイブリッドなモデルが主流となる可能性が高い 14。
* **責任あるAIへの注力:** AIの倫理的・社会的な影響に対する意識の高まりを受け、公平性、透明性、説明責任、プライバシー保護などを重視した「責任あるAI」の開発・導入・運用に関する議論と実践が、図書館界においてもさらに重要になる 17。
* **データ基盤整備の継続的重要性:** AIの性能がデータに大きく依存するため、高品質で相互運用可能なメタデータ作成、デジタル化資料の拡充、データ標準化といった地道な取り組みが、引き続きAI活用の成否を左右する。
* **特化型AIツールの登場:** 図書館の特定のニーズ(例:特定の歴史資料の分析、専門分野の研究支援、デジタルヒューマニティーズ研究ツール連携など)に応える、より専門化・高度化したAIツールの開発が進む可能性がある。
### **D. 提言**
中山論文(2017年)が提示した「未来の図書館」の実現、そしてAI時代の図書館の発展に向けて、以下の点を提言する。
* **図書館自身へ:**
* **AIリテラシーの向上:** 職員全体に対するAIの基礎知識、活用能力、倫理的課題に関する研修機会を提供する。
* **データ品質と標準化の推進:** 高品質なメタデータ作成基準の維持・向上、機関内・機関間でのデータ標準化への貢献を強化する。
* **人間中心のAI導入:** 技術導入ありきではなく、利用者のニーズと図書館の価値観に基づき、人間の役割を補完・強化する形でのAI活用戦略を策定・実行する。
* **連携と協働:** 他の図書館、研究機関、技術開発企業等との連携を強化し、共同での研究開発や知見共有を推進する。
* **研究者へ:**
* **高度知識タスクへの挑戦:** 情報検索や分類だけでなく、知識の統合、分析、創造的活動を支援するAI技術の研究開発に注力する。
* **倫理的・社会的影響の探求:** 図書館という文脈におけるAIの倫理的・社会的課題(バイアス、アクセス格差、知的自由への影響など)に関する研究を深化させる。
* **評価手法の開発:** 図書館におけるAIシステムの有効性や影響を多角的に評価するための、信頼性の高い手法を開発・提案する。
* **政策決定者・資金提供機関へ:**
* **共同インフラへの支援:** 機関横断的なデジタル知識基盤の構築に向けた、共同プロジェクトや標準化活動への支援を行う。
* **責任あるAI研究への投資:** 文化遺産分野における責任あるAIの研究開発、倫理ガイドライン策定などを支援する。
* **デジタルスキル開発支援:** 図書館セクターにおけるAI・データサイエンス関連のスキル開発プログラムへの投資を行う。
* **国家戦略との連携:** 図書館が国家的なAI戦略やデータ戦略において果たしうる役割(例:信頼性ある情報基盤、AI学習データソース、市民のAIリテラシー向上拠点など)を認識し、政策的に位置づけることを検討する 4。
中山論文(2017年)が示したビジョンは、AI技術の進展と社会の変化の中で、今なおその射程と意義を問い続けている。その完全な実現には多くの課題が残るものの、AIを図書館の価値向上と知識社会の発展に繋げるための努力は、今後も継続されるべき重要な取り組みである。
#### **引用文献**
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2. 『ライブラリー・リソース・ガイド(LRG)』第13号(2015年12月), 4月 22, 2025にアクセス、 [https://www.slideshare.net/slideshow/lrg13201512/239622523](https://www.slideshare.net/slideshow/lrg13201512/239622523)
3. 未来の 図書館を 作るとは \- 達人出版会, 4月 22, 2025にアクセス、 [https://tatsu-zine.com/samples/free/miraino-toshokan.pdf](https://tatsu-zine.com/samples/free/miraino-toshokan.pdf)
4. doshisha.repo.nii.ac.jp, 4月 22, 2025にアクセス、 [https://doshisha.repo.nii.ac.jp/record/25912/files/022000270003.pdf](https://doshisha.repo.nii.ac.jp/record/25912/files/022000270003.pdf)
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14. AI ChatShelf 所蔵資料紹介型AIチャットボット \- 東京都立図書館, 4月 22, 2025にアクセス、 [https://www.library.metro.tokyo.lg.jp/search/service/chatshelf/](https://www.library.metro.tokyo.lg.jp/search/service/chatshelf/)
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42. Innovation at the Library of Congress with Natalie Buda Smith \- RebootDemocracy.AI Blog, 4月 22, 2025にアクセス、 [https://rebootdemocracy.ai/blog/innovation-at-the-library-of-congress-with-natalie-buda-smith](https://rebootdemocracy.ai/blog/innovation-at-the-library-of-congress-with-natalie-buda-smith)
43. Why Experiment: Machine Learning at the Library of Congress | The Signal, 4月 22, 2025にアクセス、 [https://blogs.loc.gov/thesignal/2023/11/why-experiment-machine-learning-at-the-library-of-congress/](https://blogs.loc.gov/thesignal/2023/11/why-experiment-machine-learning-at-the-library-of-congress/)
44. AI \+ Crowdsourcing with LC Labs: Keeping Humans in the Loop \- AVP, 4月 22, 2025にアクセス、 [https://www.weareavp.com/work/library-of-congress-labs/](https://www.weareavp.com/work/library-of-congress-labs/)
45. Orionstarロボットが図書館の未来を形作る!中国最大級図書館の変革の物語 \- PR TIMES, 4月 22, 2025にアクセス、 [https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000096.000110665.html](https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000096.000110665.html)
46. AI for British Library \- AI Tech UK, 4月 22, 2025にアクセス、 [https://www.ai-tech.uk/ai-for-british-library](https://www.ai-tech.uk/ai-for-british-library)
47. AI × 図書館ハッカソン@長岡 ScanSnapを活用し蔵書データから「知能」を創る \- PFU, 4月 22, 2025にアクセス、 [https://www.pfu.ricoh.com/scansnap/digiup/article/scansnap/00214/](https://www.pfu.ricoh.com/scansnap/digiup/article/scansnap/00214/)
48. Governing in the Age of AI: Building Britain's National Data Library, 4月 22, 2025にアクセス、 [https://institute.global/insights/tech-and-digitalisation/governing-in-the-age-of-ai-building-britains-national-data-library](https://institute.global/insights/tech-and-digitalisation/governing-in-the-age-of-ai-building-britains-national-data-library)